ロート、グロビン蛋白分解物に新知見 飲酒する人、中性脂肪が高めの人の「肝臓保護効果」を確認
ロート製薬㈱(大阪市生野区、杉本雅史社長)はこのほど、グループ独自素材「グロビン蛋白分解物(メタップ(R))」に、飲酒する人、中性脂肪が高めの人の「肝臓保護効果」があることを確認したと発表した。
同社では、グループ経営総合ビジョン「Connect for Well-being」の実現に向けて、機能性食品の研究を進めている。今回、グループ企業のエムジーファーマ㈱(大阪府茨木市、墨田康男社長)の独自素材である「グロビン蛋白分解物(メタップ(R))」について臨床試験を実施した。同研究成果は、「診療と新薬(2024年9月28日付)」に掲載された。
グロビン蛋白分解物はグロビン蛋白のプロテアーゼ分解物からなる機能性食品素材で、食後の血清中性脂肪の上昇を抑える機能性表示食品や特定保健用食品(トクホ)としての販売実績がある。
今回、健常域で肝機能マーカーがやや高めの男女82人を対象に、グロビン蛋白分解物を含有した食品またはグロビン蛋白分解物を含有していない食品のどちらかを8週間摂取してもらい、グロビン蛋白分解物が肝機能マーカーに及ぼす影響を評価した。それによると、グロビン蛋白分解物は、中性脂肪が高めの健康成人男女において、やや高めの肝機能マーカー(ALT、AST)を低下させ、肝臓保護効果があることを発見した。また、グロビン蛋白分解物は、飲酒することのある健康成人男女において、やや高めの肝機能マーカー(ALT)を低下させ、肝臓保護効果があることを発見したという。
同社では、正常な肝機能を維持し肝機能の低下を予防・改善することは、生体機能の維持において重要な役割を持ち、ウェルビーイングの実現に向けた健康寿命の延伸という社会目標の達成の一助となるものと考えている。今後、臨床試験の結果を踏まえ、機能性食品の開発を進め、1日でも早く製品を届けられるよう努めるとしている。