最先端技術によるメタボローム受託解析 HMT社、メタボロミクスのリーディングカンパニー
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ㈱(HMT、大畑恭宏社長)は、2003年に慶應義塾大学発のベンチャーとして創業して以来、メタボローム受託解析を通じてクライアント企業の研究開発支援を行ってきた。現在では、こうした経験を基に、昨今のライフサイエンス研究の多様なニーズに応えるため、自社での技術開発や業務提携を通じて、メタボローム解析だけにとどまらないさまざまな解析サービスを提供している。
機能性素材開発を包括支援、素材のポテンシャルを解明
同社のヘルスケア・ソリューション事業では、機能性素材開発に関連し、試験デザインなどのコンサルテーションから素材の分析、機能性評価試験、機能性表示の届出まで、全てワンストップで請け負う「機能性素材開発包括支援サービス」を提供している。システマティック・レビュー(SR)を用いた機能性表示の届出についても相談を受け付けている。
同社が開発した「機能性関与成分探索パッケージ」では、素材の網羅的測定を行い、一度の分析で170の機能性関与成分について、それぞれの機能ごとに摂取目安量に対する過不足を推定することができるため、機能性関与成分の探索を低コストで行うことが可能。また、同社の「ヘルスクレーム予測パッケージ」で、小規模でのヒト試験「目利き臨床試験」を行うと同時に、食品摂取前後で被験者から採取した血液などの検体の代謝物質変動情報を同社独自のアルゴリズムを用いて解析することで、素材の持つ機能性や摂取効果を推定することができるため、従来法と比較して効率的にヘルスクレームを予測することができる。
その他、各種バイオマーカー分析や学術的なコンサルティングサービスの提供を通して、素材の持つポテンシャルを明らかにすると同時に、作用機序の解明や製品開発の戦略立案などを強力にサポートする。
また同社では、ヘルスケア・ソリューション事業の一環として、オートファジー活性評価を提供する㈱AutoPhagyGO(APGO)との業務提携により実現した、培養細胞を用いたオートファジー活性評価サービスを提供している。
豊富な解析メニューで、商品開発を支援
同社が最も得意としているのが、「メタボローム解析」。生体内には核酸(DNA)やタンパク質のほかに、糖、有機酸、アミノ酸などの低分子が存在している。 これらの物質の多くは、酵素などの働きによって作り出された代謝物質(メタボライト)。 生体内に含まれる代謝物質の総体(全て)を「メタボローム」(metaboliteと-omeからの造語)と呼び、その種類や濃度を網羅的に分析する手法のことを「メタボローム解析」、「メタボロミクス」と呼ぶ。
同社は、革新的な測定技術「CE-MS法」を用いた解析技術を強みとしつつ、複数の測定機器を組み合わせることで、クライアントの目的に応じた解析を行うことを可能にしている。
例えば、代謝物質の中でも水に溶けやすく極性の高い代謝物質の解析には「水溶性・イオン性代謝物質の解析」を勧めている。エネルギー代謝に関連する物質をはじめとして、一次代謝を構成する内因性の代謝物質(糖リン酸・アミノ酸・核酸・有機酸・ビタミン・短/中鎖脂肪酸・ジペプチド)など、解析対象として主要代謝物質の多くを網羅している。
代謝物質の中で油に溶けやすく極性の低い代謝物質の解析には「脂溶性・中性代謝物質の解析」を提案。脂肪酸や胆汁酸、ポリフェノール類やリン脂質など、脂溶性・中性の代謝物質を網羅的に解析する。また、水に溶けやすい代謝物質と油に溶けやすい代謝物質の両方を網羅的に解析する場合は、複数のメソッドを組み合わせたプランを提案する。
その他、リピドーム解析、プロテオーム解析、miRNAの発現量解析、エクソソームの精製受託、血中のリン酸エタノールアミン(PEA)量の測定なども行う。
COMPANY INFORMATION
所在地:山形県鶴岡市覚岸寺水上246-2(本社)
東京都中央区新川2-9-6シュテルン中央ビル5階(東京事務所)
TEL:03-3551-2180
URL: https://humanmetabolome.com/jpn/
事業内容:先端研究開発支援事業(メタボローム解析試験などの受託)、 ヘルスケア・ソリューション事業(バイオマーカーの探索サービスおよびヘルスケア・ソリューション開発サービス)
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