高品質なサービスで通販企業を支援(前) 【通販特集】CENTRIC、高い正社員オペレーター比率で差別化
CENTRIC㈱は、「最もお客様を大切にするコールセンターを作りたい」という思いから、人とシステムに大きな投資を行う。センター運用を支える「人」への投資としては、オペレーターまで含めた全体の正社員採用比率を60%以上に設定し、独自の採用基準と独自の教育、研修で定着率と業務習熟速度の向上を実現している。「システム」への投資としては、最新鋭のCRM、音声解析システムを導入している。営業と現場のマネージメントを行う営業本部長の川崎之朗氏に、同社の強み、今後の展望、同社から見た通販市場の問題点などを聞いた。
現在・将来の規模に合わせた提案を行う
――「人」と「システム」への投資で、圧倒的な応対品質を実現し、EC事業の成長を支えています。改めて事業内容を教えてください。
川崎 当社は、2009年に、コンタクトセンターコンサルティング事業からスタートしました。「心豊かな社会の実現」というミッションのもと、業務の企画・設計から運用まで、ワンストップサービスをさまざまな企業に提供しています。17年に、「最もお客様を大切にするコンタクトセンター」をコンセプトに熊本に自社初のコンタクトセンターを設立し、18年に和歌山にもセンターを設立しました。22年には、元々支店のあった沖縄に自社センターを設立し、現在、全国3拠点で運営しています。
――高品質なサービスを提供されているということですが、それを実現している背景は何でしょうか。
川崎 当社のコンタクトセンターは、業界では珍しく、正社員雇用比率約60%となっています。また、顧客応対に合わせてカスタマイズ可能なCRM(顧客管理システム)を導入し、クライアントパートナーとして事業に貢献することを目指しています。
さらに、グループ会社のESジャパン㈱(東京都豊島区、山田亮社長)では、人の感情を音声から解析する音声感情解析システムを開発販売しており、同社コンタクトセンターにも熊本支店の立ち上げ時からシステムを導入しています。顧客感情だけでなく、社内の離職リスクのある社員を特定する解析も行い、顧客応対時の声をマーケティングに活用、顧客体験を向上させるなど、さまざまな分野での応用が可能と考えています。
――コンタクトセンターというのは、従来のコールセンターとはどのように違うのでしょうか。
川崎 コールセンターというとイメージは付きやすいと思いますが、一般消費者とのコミュニケーション手段というのは、以前は電話が中心でしたが、時代が変わり、今はメールやチャット、LINEなどの通信手段が主流になっています。もちろん、電話によるコミュニケ―ションを好む事業者やそれが適している業種・商品もあります。当社としては、電話だけでなくそれ以外のコミュニケーション手段でも高品質な対応ができるよう、「コンタクトセンター」としてサービスを提供しています。
健康食品や化粧品を取り扱う通販事業者を例に挙げますと、注文を受け付けるだけでなく受注処理や配送手続き、購入者へのフォロー、クロスセルのご案内など、消費者と接する場面は数多く存在します。大手通販企業であれば人材の配置は可能なのかもしれませんが、スタートアップや中小規模の事業者ですと、それも大変な負担になります。当社は、そうしたスタートアップや中小企業、新規事業の立ち上げまで幅広く対応し、お客様のニーズに合わせたお手伝いを行っています。
(つづく)
【聞き手・文:藤田勇一】
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事業内容:コールセンター運営事業、感情解析サービス開発研究、販売事業など