青汁の有効性に関する根拠 「見当たらず」~国立栄研
(国研)医薬基盤・健康・栄養研究所は26日、健康食品の安全性・有効性情報サイトで、「話題の食品・成分」として青汁を取り上げた。
そのなかで、「青汁で野菜不足が解消できる」とうたった広告があるが、野菜を食べた場合と全く同じ成分を取れるとは限らないと説明。偏った食事バランスをそのままにして、栄養素を補給しても解決につながらないと注意を促した。
また、青汁にダイエット効果があるという体験談について、生活習慣を正すことなく、青汁を摂取するだけでダイエット効果が得られることはないと強調した。現時点で青汁やケール・明日葉・大麦若葉などによって、痩身やむくみ解消といった効果が得られるという根拠は見当たらないとしている。
安全性については、大麦若葉やケールを原料とする青汁製品の摂取によって、肝障害を生じた事例が複数報告されていることを紹介。さらに、ビタミンKを豊富に含む製品は、医薬品のワルファリンの効果を弱めてしまうため、医薬品を服用している人が青汁製品を利用する場合は、医療関係者に相談することを推奨している。
青汁製品について、いずれの素材も現時点では、ヒトが摂取した場合の有効性に関する十分な情報がないと指摘。「青汁を飲んでいれば大丈夫」との過度な期待は、健康の維持・増進のために望ましくないと結論づけた。