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認知機能領域で特許権が成立 エルゴチオネイン、LSコーポレーションが取得

 ㈱エル・エスコーポレーション(東京都中央区、鈴木真社長)は26日、機能性食品成分のエルゴチオネインについて出願していた脳機能・認知機能領域の特許権が成立したと発表した。

 同社は、食用キノコのタモギタケから得られるエルゴチオネインを含有するサプリメント・健康食品向け原材料を開発し、ヒト対象研究などを行っていた。現在、同原材料を配合したサプリメントを、認知機能領域の機能性表示食品として消費者庁に届出を行い、チェーンドラッグストアなどを通じた販売を進めている。

中高年の記憶力や注意力維持、機能性関与成分としての届出も

 同社の発表によると、エルゴチオネインに関して取得した特許の発明の名称は、「加齢に伴う持続的注意力低下の改善用の組成物」。エルゴチオネインを有用成分として含有する、その組成物の製造方法も含めて特許を得た。特許番号は第7281031号。昨年9月に公開され、今年5月17日付で登録された。同社がエルゴチオネインについて特許権を得るのは、「食品添加材及び食品の抗酸化剤」などに続いて4件目となる。

 同社が開発したエルゴチオネイン含有タモギタケ抽出物は現在、認知機能領域の機能性表示食品への配合が進んでいる。健常者やMCI(軽度認知障害)を被験者にした最終製品のヒト試験に基づく届出表示(ヘルスクレーム)は、「抗酸化作用をもつエルゴチオネインは継続的な摂取により、中高年の方の記憶力(人や物の名前などを記憶し、後から呼び起こす能力)及び注意力(物事に対して注意を集中して持続させる能力)を維持する機能があります」。

超高齢社会の一助へ、「利用可能性を追求、研究をさらに進める」

 特許取得を受け、同社は今後、エルゴチオネインを配合した機能性表示食品などサプリメント・健康食品のうち脳機能・認知機能領域において、主導的な役割を担うことになる。同社は、発表に合わせ、「機能性表示食品、サプリメント、病者用食品、一般食品の分野まで(エルゴチオネインの)利用可能性を追求し、超高齢化会の一助になるよう、さらなる研究を進めていく」などとするコメントを出した。

【石川太郎】

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