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解約料の実態について議論開始 第1回「解約料の実態に関する研究会」開催

 消費者庁は11日、第1回「解約料の実態に関する研究会」を開催した。同研究会では、解約料の実態がどのようなものなのか、また、解約料の実態を踏まえた望ましいルールの在り方は何なのかなどについて、慶応義塾大学法学部の丸山絵美子教授を座長に計5人の委員が議論する。
 
 丸山座長は、「現行制度に対して、特に必ずしも損害の発生を前提として解約料を定めていない商品・サービスが生じており、平均的な損害との関係でのみ解約料を規律することはビジネスとの実態と合わないのではないかという指摘がある。活発な議論を交わしたい」と述べた。

 同研究会委員の山形大学人文社会科学部の兼子良久准教授が、解約料に関わる課題に関してプレゼンした。同氏は、経営学の中でもマーケティングを専門としており、その中でも特に価格戦略について研究を行っている。
 同氏は冒頭、「解約料と企業の価格戦略は密接に関わっているにもかかわらず、これまでマーケティング分野においては、国内外ともに、それを結び付けた議論がほとんど行われていない。同研究会を通じて、改めてその関連性や問題点などを考えていきたい」と述べた。 
 企業はマーティング戦略上、一律に同じ価格設定を行うのではなく、価格感度の異なる消費者に異なる価格を設定する価格差別を行うことで利益最大化を目指している。同氏は、航空チケットやホテルの宿泊、動画配信サービスなどにおいて低料金プランを提供する代わりに解約料を設定するケースなどを事例として示し、「こうした価格差別において、解約料の目的が必ずしも損害補填とは言えないケースが確認されている。解約料を設定する目的としては、損失補償の他に、解約率の抑止、解約料による収益の向上が考えられる」と述べた。

 同研究会は次回、来年1月15日に開催される。

【藤田 勇一】

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