政府の規制改革推進会議は、今年6月に閣議決定した「規制改革実施計画」の施策のうち、事前レビューを行う案件を決定し、関係省庁に協力を要請している。健康食品分野では、食薬区分の運用改善、機能性表示食品制度の研究レビュー活用推進が、事前レビューの対象に挙がった。

　食薬区分の運用改善については、「専ら医薬品として使用される成分」を含む生鮮食品や、そうした成分を利用した加工食品が、医薬品に該当するかどうかの考え方を厚生労働省がQ＆Aにまとめる計画。それを受けて、消費者庁が機能性表示食品の届出の適否を判断する過程を明確化し、Q＆Aで周知する方向にある。また、新規成分について食薬区分上の判断を求める資料を都道府県が確認するなどの要件を満たす場合、事業者が厚労省に照会できる体制を整備する考えだ。

　機能性表示食品制度の運用改善については、生鮮食品に関する研究レビューの活用を推進するため、農業・食品産業技術総合研究機構が提供する研究レビューの改善・拡充に向けた「計画表」を農林水産省が作成する方針が示されている。

　事前レビューでは、関係省庁が実施内容や時期を報告し、規制改革推進会議が進捗状況を確認することになる。