若者の脱毛エステ解約トラブル激増 東京都「消費生活相談概要」公表
脱毛エステの解約トラブルが激増している。東京都がまとめた「2022年度消費生活相談概要」で29歳以下の若い世代からの相談が増えている実態が明らかとなった。
「脱毛エステ」相談3,167件、前年度比478.4%
都内全体の受付件数13万88件のうち、29歳以下の若者の相談件数は1万7,229件で、対前年度比108%と増加。脱毛エステ全体における相談件数は前年度比478.4%の3,167件。そのうち、29歳以下による相談が約69%を占めている。昨年、脱毛サロン運営事業者が破産手続きを開始したという報道を受け、解約・返金トラブルの相談が急増しているという。商品・役務別で見ても「理美容」が2,665件と前年度比326.6%と急増している。
全体では「化粧品」が1位
相談全体を見ると、相談件数が最も多い商品・役務は「化粧品」9,850件(前年度比170.5%)で、定期購入の解約や返金に関する相談が多い。「理美容」は4,387件(同260.4%)で第6位。
相談内容別では、解約に係る相談の中でも「インターネット通販」に関する相談が3万9,299件(同111.2%)と最も多い。第7位「契約書・書面一般」1万2,836件(同100.7%)、「定期購入」1万2,091件(同158.7%)と続いている。
60歳代の契約金は100万円
60歳以上の高齢者の相談は4万2,447件(同106.8%)と微増。全体に占める割合も32.6%(同0.6%増)となっている。しかし、60歳代の増加幅は11.4%と最も大きく、平均契約金額も100万円となり、59歳以下に比べて12万円も高い。
高齢者に多く見られるトラブルは、1位が化粧品の定期購入で昨年の約2倍。健康食品の定期購入は前年度比11.7%増で5位を占めている。
「インターネット通販」約4万件の相談
相談内容別では「インターネット通販」が3万9,299件(同11.2%増)と全体で2位を占めている。特に40~60歳代の契約者が多い。
中でも、「SNS」上の広告がきっかけとなった契約トラブルの相談割合が18%と前年度比1.2ポイント上昇し、増加傾向を示している。年代別でも40~60歳代に多く見られる中、特に60歳以上の相談件数が前年度比160%超と大幅に増加している。
2022年度消費生活相談概要(東京都のホームページより)