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自民党、紅麹サプリの提言書案修正 医師を受診した案件は行政へ提供、医薬品との違い明確に

 自由民主党政務調査会、消費者問題調査会・厚生労働部会は、先週、一部報道で紹介された原案を修正した上で、きのう21日に正式に取りまとめた。小林製薬の紅麹サプリをめぐる事故を受け、機能性表示食品に関する健康被害情報の提供ルール、機能性表示食品制度の信頼性を高めるための措置に関する提言を行っている。遵守要件を満たさない場合は、事業者はその製品を機能性表示食品として販売することはできなくなる。

機能性表示食品に関する健康被害情報の提供ルール

 届出事業者が収集した健康被害の情報のうち、医師の診断を受けたものについて、消費者庁と都道府県などへ提供することを遵守事項とすることとした。その際、届出事業者が判断に迷わないよう、対象事案や提供期限といったルールを明確化すること。提供された情報の取り扱いについては、厚生労働省で引き続き客観的に分析・評価した上で結果を公表することを求めている。

機能性表示食品制度の信頼性を高めるための措置

 機能性表示食品制度は、イメージ広告などによる「いわゆる健康食品」が巷にあふれている中、機能性や安全性に関する科学的根拠などの情報を消費者に開示することを前提に、機能性関与成分の保健機能を表示できる制度として一定の規律を導入したもの。紅麹サプリの問題を踏まえ、従来のガイドライン行政から法令に基づいた行政に転換し、以下3つの事項について法令で明確化の上、一層の透明性を高め、適切に運用していくべきであるとしている。

①届出事業者による届出後(販売中)の自己チェック制の導入

 届出事象者が届出後の遵守事項を遵守していることを定期的に自己評価し、その結果を消費者庁ウェブサイトで公表しない場合は機能性を表示できないこととする。また、新規の機能性関与成分の表示の裏付けとなる安全性や機能性の課題について、科学的知見を有する医学や薬学などの専門家の客観的意見を聞く仕組みを導入する。消費者庁における販売前の確認を慎重に行う手続きを明確化すると同時に、届出後の消費者庁などにおける確認体制を強化するよう求めている。

②機能性表示食品のうちサプリメントへの適正製造規範(GMP)の要件化と経過期間の確保

 機能性表示食品のうち、サプリメントに対する製造工場や品質管理の信頼性確保の観点から、適切な経過期間を設けた上で、販売する届出食品について国が定める適正製造規範(GMP)による製造を遵守事項とせよ。

③届出情報の表示方法の見直し

 機能性表示食品は特定保健用食品(トクホ)と異なり、機能性や安全性について国による評価を受けた食品ではない。医薬品とは異なり疾病の治療、予防を目的としたものではない。摂取上の注意事項として、医薬品などとの相互作用や過剰摂取防止のための注意喚起を具体的に記載する。これら医薬品との違いを明確にし、表示の方法や表示位置などの方式を見直せ。

情報提供のDX化、消費者教育の強化

 届出され、販売中の機能性表示食品に関する機能性や安全性に関する科学的根拠などの情報が消費者に分かりやすく提供されるように、消費者庁ウェブサイトのDX化などの環境を早急に整備すること。また、サプリメントの摂取について、医薬品などとの相互作用や過剰摂取などのリスクに関する消費者教育を一層強化することを求めている。

【藤田 勇一】

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