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第6回クリルオイル研究会、免疫の作用メカニズムを解説

クリルオイル研究会(矢澤一良会長)は4日、第6回「クリルオイル研究会」をパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催した。約80人の業界関係者が参加し、学術講演と研究紹介が行われた。

 大阪大学大学院薬学研究科の齊藤達哉教授は、「自然免疫から読み解く食と病気との関係」をテーマに講演。免疫と炎症、炎症によって発生する疾患、そのメカニズムについて話した。自然免疫機構は炎症を起こし、感染症(病原体)から身を守る役割がある一方で、誤って活性化に反応して、炎症による組織の損傷を惹起し、自己免疫や呼吸器、循環器、代謝などの疾患を発症する要因にもなると説明した。

 アスベストや黄砂などの大気汚染物質、コレステロールや尿酸塩の結晶といったさまざまな微粒子も疾患の原因になると指摘。大気汚染による疾患は中国が約160万人、インドが約140万人に上るとし、また、日本国内での痛風や動脈硬化症などの生活習慣病、アルツハイマー病などの神経変性疾患の患者数のデータも示した。

 インフラマソームのメカニズムについても解説した。複数のタンパク質から成るタンパク質複合体のインフラマソームが、病原体構成成分や尿酸塩結晶などの自己代謝成分の刺激によって生じる活性酸素種に反応し、小胞体上のNLRP3とミトコンドリア上のASCが会合して活性化を促進。炎症性サイトカインIL-1β・IL-18を放出して炎症を惹起し、痛風などの疾患になると述べた。

 痛風治療薬のコルヒチンは、微小管を介してNLRP3とASCが会合している部分に効くが、毒性もあるため、さらなる安全性を求めて、食品に含まれる成分の効果なども研究中と話した。その1例として、ブドウなどに含まれるレスベラトロールにインフラマソームを抑える効果があることを発見したとして、「レスベラトロールは濃度を上げれば抗酸化作用でインフラマソームの活性化を抑えることができる。また、インフラマソームの会合もブロックできることがわかった。レスベラトロールを投与すると、インフラマソームを介した炎症が止まることになる」と新たな可能性を示唆した。

 研究会では講演のほか、企業による三陸産オキアミのイサダから抽出したオイルの抗肥満作用や、クリルオイルの関節痛などに対する緩和作用をテーマにした研究なども発表された。

(写真:第6回クリルオイル研究会の様子)

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