科学的根拠あると主張、8件が6件に 【機能性表示食品届出更新】新たに2件が撤回届
消費者庁は22日、機能性表示食品の届出情報更新データベース(DB)を更新した。今回も届出の撤回に関する情報が更新され、新たに7件が取り下げられた。先の措置命令の余波を受けた取り下げも見られる。科学的根拠があると主張していたとされる事業者が複数、撤回届を提出した。
DBによると、機能性関与成分にオリーブ由来ヒドロキシチロソールを含むサプリメントの届出を四季乃舎㈱(福岡市中央区)が取り下げたほか、モノグルコシルヘスペリジンを配合したサプリメントについて興和㈱(名古屋市中区)が撤回届を提出したという。両届出は、消費者庁が今月17日にホームページ上で公表した「科学的根拠があると主張している届出一覧」に含まれていた。
そのように主張している届出が8件から6件に減ったことになる。撤回届の提出を選択した四季乃舎では、取り下げ理由について、「本商品を販売しないことを決めた」とDB上で説明。同様の選択をした興和では、「発売中止のため」と記載した。それぞれ発売前だったとみられる。
この他、オリーブ由来ヒドロキシチロソールを機能性関与成分とするサプリメントの届出について、同庁に撤回を申し出ていたとされる㈱オーガランド(鹿児島県霧島市)が18日付で撤回届を提出した。販売を中止するとされている。これで先の措置命令の余波を受けた撤回届の提出件数は1件増え、35件になったとみられる。これらの中には、措置命令とは無関係の機能性関与成分を配合したものも複数あり、事件に巻き込まれるかたちで配合製品が市場から姿を消すことになる。
22日に同庁が公開した新規届出は、届出番号I474から同483までの計10件(サプリメント5件、サプリメント以外の加工食品5件、生鮮食品ゼロ件)。主に、先月6日から7日にかけて届出資料が同庁に提出されたもの。
また、先の措置命令に関係しない届出の取り下げが2件あり、(公財)体質研究会(京都市左京区)がルテイン・ゼアキサンチンを配合したサプリメントの届出を「生産終了」のため取り下げたほか、㈱ビタポール(岡山県岡山市)がS-アリルシステインに関する届出3件を「販売終了」のため取り下げたという。2社とも同類の届出を他に行っており、届出品目を整理したとみられる。
【石川太郎】
○2023年8月の機能性表示食品届出DB更新
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:【9日付】排尿ケア機能表示、ザクロ由来成分で プニカラジン、小林製薬が届出
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:【17日付】連日の撤回届、新たに12件 新規届出に福岡県産「完熟富有柿」が初