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神山美智子弁護士が消費者庁に喝! FSCWメールマガジン第106号で

 きのう7日、食の安全・監視市民委員会「FSCWメールマガジン第106号」で、同委員会前代表の神山美智子氏が機能性表示食品の検証事業報告書をめぐって消費者庁と佐野真理子氏が争っている「行政文書不開示処分取消等請求控訴事件」を取り上げた。

 神山氏はかつて、「茶のしずく石鹸」集団訴訟で東京弁護団長を務めた弁護士。当時、厚生労働省が最も嫌う弁護士の1人としても知られている。また、佐野真理子氏の代理人の1人でもある。同氏は、行政文書不開示処分取消等請求控訴事件について、その経緯を説明。特定保健用食品(トクホ)と機能性表示食品の違いを示した上で、11月9日に下された控訴審の判決に言及している。

 「機能性表示食品は、トクホ(特定保健用食品)と異なり、消費者庁長官の許可は不要で、販売しようとする事業者が安全性や機能性を自ら確認して届出をするだけで機能性を表示できる制度」と説明。2015年度以降、消費者庁が機能性成分の表示値の妥当性を評価している。その報告書の全面開示を求めたのが佐野氏と消費者庁が争っている一連の裁判だとし、「1審判決を受けて消費者庁が開示した結果を見ると、機能性成分につき、定性(含まれているかどうか)と定量(表示値どおり含まれているか)分析の結果のどちらも×というものが多数あり驚いた」と心境をつづっている。

 また、「裁判所は1審も控訴審も、この事後評価を『情報公開法5条6項イ』に規定する『監査・検査』等に該当し、公開すると『違法若しくは不当な行為を容認し、若しくはその発見を困難にするおそれがある』として大部分を非開示とした」とし、これを「とんでもない判断」と非難している。
 「消費者庁は消費者の利益を守るために設置されたもので、事後評価は、消費者の利益を守るために行われたもの。機能性表示食品は消費者の信頼に基礎を置く商品なのだから、結果はすべて公開して消費者の判断に任せるべき。消費者庁は、悪質な事業者に景品表示法を適用して排除することもしてきた」と消費者庁の情報開示に対する姿勢にも釘を刺している。

【田代 宏】

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