社福協・健康食品フォーラム、必要な情報提供とは?
<学識経験者によるパネル討論を実施>
(一財)医療経済研究・社会保険福祉協会は5日、健康食品フォーラムを都内で開催した。島根大学医学部附属病院臨床研究センターの大野智センター長・教授が、「医療現場における健康食品の位置づけ」をテーマに講演した。
大野氏は、健康食品の品質管理・過剰摂取・相互作用に関するリスクはゼロではないと指摘。健康食品業界に対して、「100%安全な食品はないことを認識し、安全性の情報収集を積極的に収集して提供してほしい」と呼びかけた。
大野氏のほか、国立医薬品食品衛生研究所安全情報部長の畝山智香子氏、アドバイザリースタッフ研究会代表世話人の千葉一敏氏によるパネルディスカッションも行われた。
健康食品に関する情報提供のあり方について、畝山氏は「食品全体で正確な情報提供が不足している。正しい情報を出してほしい」と話した。大野氏は「医療者への情報提供も今後の課題として(健康食品業界は)検討してほしい」と要請。千葉氏も「少なくても、どのような成分がどのくらい入っているのかなどの情報を出してほしい」と求めた。
また千葉氏は、広告の内容が全ての利用者に当てはまるわけではない点を強調。大野氏は、健康食品はリスクもある点を伝えることで、消費者が入手する情報のバランスを取ることが重要と提言した。
(写真:5日に開かれた健康食品フォーラムの様子)