機能性表示食品をめぐり、キリンホールディングス㈱（東京都中野区、磯崎功典社長）と花王㈱（東京都中央区、長谷部佳宏社長）の大手2社がコラボレーションする。

　健康な人の免疫機能をケアするプラズマ乳酸菌（キリンHD）や、BMIが高めの人の体脂肪をケアするコーヒークロロゲン酸（花王）といった、それぞれが独自に開発した機能性食品素材を配合しつつブランド名も相互利用する商品を同時期に発売し、両社のブランドの成長促進につなげる。両社が27日に発表した。

　キリンHDは、プラズマ乳酸菌とコーヒー豆由来クロロゲン酸類を機能性関与成分として配合したサプリメント『キリン iMUSE 免疫ケア・ヘルシア内臓脂肪ダウン』を28日から全国のドラッグストアと通販販売で新発売する。一方、花王は、内臓脂肪をケアする独自素材、茶カテキンのほかにプラズマ乳酸菌を配合した清涼飲料水『ヘルシア緑茶プラス 免疫ケア』をまずは数量限定で12月2日から新発売する。

　今回のコラボレーションの狙いについて両社は、「キリンの免疫研究と、花王の脂肪代謝研究で培った知見を掛け合わせることで、お客様にさらなる健康価値が提供できる」（キリンHD）、「花王のポリフェノール・脂肪代謝研究とキリンの免疫研究、それぞれの強みを生かしたダブルケア商品で、新たな健康価値を提案していく」（花王）と説明している。

共同研究も実施　内臓脂肪と免疫活性の関連を調査

　キリンHDと花王は共同研究も行っている。和歌山県立医科大学が主催するコホート研究「わかやまヘルスプロモーションスタディ」に参画し、昨年11月から、内臓脂肪と免疫活性（プラズマサイトイド樹状細胞活性）の関連性を検証する調査を実施した。結果は、先日開催された第44回日本肥満学会などで発表。今後、論文化して学術誌に投稿するという。

【石川太郎】

（冒頭の写真：キリンHDと花王が新発売する機能性表示食品。両社の報道発表資料から）

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