1. HOME
  2. 調査
  3. 清涼飲料の国内市場を調査~富士経済 直近10年間で最大規模に

清涼飲料の国内市場を調査~富士経済 直近10年間で最大規模に

 ㈱富士経済(東京都中央区、菊地弘幸社長)はこのほど、清涼飲料の国内市場を調査、その概要を公表した。

 同調査では、清涼飲料の品目別市場の最新動向を明らかにし、今後を展望。また、容器別や温度帯別市場の分析を行ったほか、注目市場として、健康ショット容器入り飲料、スパウト付パウチ入り飲料、プリズマ容器入り飲料の動向についてまとめた。

 調査によると、市場は新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2020年に、外出機会の減少、在宅勤務の浸透などにより縮小したが、その後はイエナカ消費やリラックス訴求商品の展開、プロモーションによって、21年以降は回復傾向にある。22年後半以降、コスト高の影響によりさまざまな商品で値上げが実施された。このため23年は多くのカテゴリーが前年を上回り、市場は前年比5.1%増の5兆4,518億円で19年の市場を超え、直近10年間で最大の規模となった。一方で、値上げにより高付加価値商品を中心に買い控えが起こったことや、新商品の投入が比較的少なかったことから、数量ベースは微減となった。
 24年も、円安に伴うコスト高に落ち着きが見られず消費者の節約志向も続いていることから、市場は数量ベースでは前年を下回るが、前年比1.8%増の5兆5,507億円が見込まれるとしている。

健康ショット容器入り飲料が拡大傾向

 機能性飲料、乳酸菌飲料類、ドリンクヨーグルト、ビネガードリンク、植物性飲料類のうち195ml以下の飲み切りサイズの商品が対象で、水に溶かすパウダーやスパウト付きパウチ入り飲料は含まない。商品では『Yakult1000』、『Y1000』(㈱ヤクルト本社)や、『明治プロビオヨーグルトR-1』(㈱明治)、『オロナミンC』(大塚グループ)、『キリン おいしい免疫ケア』(キリンビバレッジ㈱)などが含まれる。

 ショット容器は、食が細くなった高齢ユーザーなども飲み切りやすいことや、6本パックなどのまとめ売りに適しており、継続飲用が求められる健康訴求飲料との相性が良いこと、手軽に飲めることから家族分や差し入れなどの代理購入が増えていることなどが市場の成長に繋がっており、23年は前年比7%増の5,316億円となった。

 物価高騰の影響で、止渇飲料を中心とした中容量PET(400ml~699ml)では、安価なPB商品やボリューム感のある商品の需要が高まっているが、健康ショット容器入り飲料は、機能性や味が重視されることから高単価商品も消費者から受け入れられやすく、メーカーの注力度も高まっているため、市場は24年も拡大すると見ている。

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ