消費者庁、女性用下着通販のトラストに措置命令
<(株)MRZから商号変更、引き続き違法広告を展開>
履くだけで著しく痩せられるという嘘の広告により、女性用下着を販売したとして、消費者庁は20日、(株)トラスト(東京都新宿区、田岡春幸代表)に対し、景品表示法違反により、違法な表示の中止などを命じた。
(株)トラストは今年2月18日、(株)MRZから商号を変更。前身の(株)MRZの頃から違法な表示を行っていた。商号が変更されたものの、消費者庁では一連の企業活動とみている。
同社は自社ウェブサイト「BeautyMarket」で、女性用ガードル『ヴィーナスカーブ』と女性用ソックス『ヴィーナスウォーク』を販売する。『ヴィーナスカーブ』については昨年5月15日以降、「毎日履くだけで2週間-10cm!?」、「人間工学に基づいた設計により履くだけでダイエットを実現!」などと表示。『ヴィーナスウォーク』については昨年8月13日以降、「いま業界で話題沸騰中の“加圧式”脂肪燃焼ソックス」、「自宅で履くだけで常時トレーニング状態!?」などと表示していた。
ガードルやソックスを履くだけで、著しい痩身効果や足が細くなる効果が得られるかのような内容だった。同社から表示の根拠資料が提出されたが、合理的な根拠を示す内容でないと判断。消費者庁は同社に対し、不適切な表示の中止や、表示内容が違法であることを消費者へ周知するように命じた。
全国の消費生活センターには、これらの商品に関する相談が約300件寄せられている。「効果がない」、「返品できない」などの苦情があるという。
取材で同社にコメントを求めたが、電話がつながらない状況にある。
(写真:(株)トラストが販売するガードルとソックス)