消費者委員会が「建議」、販売預託商法に関する法制度の検討を要請
現行の預託法では悪質業者による被害拡大を食い止めることが困難なことから、消費者委員会は30日、販売預託商法に関する法制度の検討を求めた「建議」を取りまとめ、消費者担当相と国家公安委員長へ提出した。
ジャパンライフ事件やケフィア事業振興会事件では、健康器具や食品などの物品販売から始まる預託取引を悪用。高利の配当を約束したものの最終的に破綻し、大規模な被害を出した。これに類似する悪質商法が後を絶たないことから、建議では消費者庁に対し、物品販売から始まる預託取引や、これと類似した商法に関する法制度・法執行のあり方について検討するように要請した。また、警察庁に対し、積極的な取り締まりの推進なども求めた。
会合後に開かれた記者会見で、消費者委員会の高巖委員長はジャパンライフ事件を例に挙げて、「警察ができるだけ早い段階で動くことができる制度にしてもらいたい」と期待を寄せた。法制度のあり方については、「我々は新法を想定しているが、(既存の)ほかの法律で対応することもあり得る」と述べた。