池本弁護士、増加する定期購入トラブルに注意喚起
<JHNFA、特商法に関する講習会を開催>
(公財)日本健康・栄養食品協会(JHNFA)は4日、「特定商取引法に関する講習会」を都内で開催した。弁護士で消費者委員会委員の池本誠司氏は、増加するインターネット通販の定期購入トラブルについて注意喚起した。
池本氏は、昨年12月の特商法改正により、定期購入トラブルを防止する目的で追加された広告表示画面の記載事項を解説。商品の売買契約を2回以上継続して契約させる場合の留意点を説明した。事例として、適格消費者団体の京都消費者契約ネットワークによる差止訴訟を紹介。「お試し価格1カ月980円」の表示のすぐわきに注文ボタンがあり、離れた場所に最低5カ月(通常価格3,280円)の定期購入が条件であると表示していた広告に対して、差止請求訴訟を提起した結果、裁判上の和解が成立したと報告した。
池本氏は、景品表示法違反の事例についても説明した。広告が不当表示と認定されれば、課徴金納付命令を受ける場合があり、さらに契約が取り消しとなれば代金が消費者へ全額返還されるケースもあると指摘。企業にとっては経済的ダメージにもつながるため、不当表示にならないように販売活動の際にはチェック体制を整えるようにと呼びかけた。
(写真:4日に開催された講習会)