機能性化粧品の国内市場が拡大
前年比102.4%と予測 富士経済調べ
㈱富士経済(東京都中央区、清口正夫社長)はこのほど、機能性化粧品の国内市場を調査、その結果を「機能性化粧品マーケティング要覧 2021-2022」にまとめた。
調査は、スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケアなどの化粧品市場をアンチエイジング、ホワイトニングなど機能別に分類し分析。2021年は前年比104.1%の2兆3,000億円(見込)、22年は同102.4%の2兆3,558億円(予測)となった。
20年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、インバウンド需要が消失し、緊急事態宣言の発出による一部業態の臨時休業、カウンセリング活動の自粛から市場は縮小。一方、マスクの着用による肌荒れケアやベースメイクの崩れ・色移り防止といった新たなニーズがみられ、在宅時間の増加から“おうち美容”としてスペシャルケアをステップに取り入れる消費者も増えていると分析。
21年も新型コロナの流行が続いているが、店舗の大規模な臨時休業はみられず、コロナ禍のニーズに対応した商品の投入が進んでいることやデジタル施策による提案強化により、市場は拡大するとみられるとしている。
敏感肌用化粧品に注目
敏感肌用化粧品は、21年が同103.5%の1,217億円(見込)、22年は同102.4%の1,246億円(予測)となった。同カテゴリーでは、スキンケアを中心に、ボディケア、ベースメイク、ヘアケアの商品が展開されている。コロナ禍によりマスクの着用が日常的となり、摩擦などで肌への刺激を感じる消費者が増加していることから、スキンケアを中心に需要が高まっている。20年は前年比4.8%減となったが、ホワイトニングなどほかの機訴求能と比較すると落ち込みは小幅。21年もマスクの着用が依然として求められ需要が続いていることから、市場は拡大するとみられるとしている。