適格消費者団体の（特非）消費者被害防止ネットワーク東海（愛知県名古屋市）は3日、ウェブサイトにおける定期通販広告をめぐり、ファビウス㈱（東京都渋谷区、旧・㈱メディアハーツ）を提訴していた差止請求訴訟において、最高裁判所に申し立てていた上告および上告受理申立てが認められなかったとして、ホームページ上で経緯を公表した。

　地方裁判所や高等裁判所は、法律問題と共に事実問題も審理認定する事実審であるのに対し、最高裁は事実審ではなく法律審、すなわち法律上の評価を行うところ。上告には、憲法違反、判決の理由不備などが必要であり、上告受理のためには、最高裁等の判例に反することその他法令の解釈に関する重要な事項を含むことを最高裁が認める必要がある。

　ネットワーク東海は2018年1月19日、ファビウスに対して差し止め請求訴訟を提起。19年12月26日、請求が棄却された。これを不満とした同団体は、20年1月8日に名古屋高等裁判所に控訴したが、21年9月29日に棄却。21年10月12日、最高裁に上告および上告受理を申し立てていたものの、3月31日に上告および上告受理申立て認めないとする判決が下され、高裁判決が確定した。

　裁判に勝訴したファビウス側は「ファビウスからのお知らせ」として、4月5日付でホームページ上に経緯を公表している。

【田代　宏】

消費者被害防止ネットワーク東海ホームページ
ファビウスホームページ
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