日本人母乳中の糖鎖濃度変化を解析 雪印メグミルクと雪印ビーンスタークが共同研究
雪印メグミルク㈱(東京都新宿区、佐藤雅俊社長)と雪印ビーンスターク㈱(同、松永政也社長)はこのほど、日本人母乳中の糖鎖の濃度変化を詳細に解析したと発表した。その研究成果を10月2日~4日開催された「第44回日本糖鎖学会年会」で発表した。
両社は、共同で第3回全国母乳調査を実施。母乳中に豊富に含まれる糖たんぱく質糖鎖について解析。20人の母親から提供された、出産後日数の異なる母乳に含まれる28種類の糖たんぱく質糖鎖を最新の分析技術で測定した。
その結果、出産後の日数に伴い、大半の糖たんぱく質糖鎖は濃度が減少したが、一部の糖たんぱく質糖鎖は逆に上昇するなど、糖たんぱく質糖鎖の種類によって異なる濃度変化パターンを示すことを見出したという。
濃度が変化した糖鎖は、赤ちゃんの発育に重要である可能性があるため、同研究成果を活用し、母乳の成分と機能のより深い理解に努め、赤ちゃんの成長に応じて最適な育児用ミルクや機能性素材の製品化を推進するとしている。