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新規届出31件、撤回届出53件 【機能性表示食品届出DB更新】届出総数8,000件突破、撤回も1,000件超に

 機能性表示食品の届出データベースの更新が15日にあった。消費者庁が受付公開した新規届出は25社31件。それに対して撤回届出は53件に上り、直近3回の更新を含めた撤回届出の受付件数は合わせて145件に達した。業界関係者からは、「ナチュラルメディシン・データベースの利用規約変更が間違いなく影響している」との見方も上がる。

新規機能性関与成分にケトン体

 この日公開された新規届出には、これまでに受付実績のない新規の機能性関与成分が含まれる。2022年10月の食薬区分一部改正で非医リストに新規収載されたケトン体の一種、D-β-ヒドロキシ酪酸。発酵法で量産できるようにした大阪ガスグループの大阪ガスケミカル㈱(大阪市西区)が、清涼飲料水のかたちで届け出た。ヘルスクレームは、「BMIが高めの方の内臓脂肪を減少させる機能があることが報告されています」。PRISMA声明2020に準拠したシステマティックレビュー(SR)となっている。

 また、新規の機能性関与成分ではないが、血中LDLコレステロール酸化抑制機能をSRに基づき訴求する機能性関与成分として、オリーブ由来ヒドロキシチロソールの届出が公開された。

 「6・30措置命令」以降に提出された届出で、SRに基づく同成分かつ同機能の届出公開は2件目。前回は最終製品販売会社が届け出ていたが、今回は原材料メーカーで届出サポートも行う丸善製薬㈱(広島県尾道市)によるもの。科学的根拠として、「オリーブ由来ヒドロキシチロソールの経口摂取による酸化LDLコレステロールの減少効果に関するメタアナリシスを含むシステマティック・レビュー」と題した論文を届け出ている。これを活用した新規届出が進むか注目だ。

 このほか、月経周期が正常な健常成人女性の月経前の一時的な晴れない気分を軽減する機能に加え、睡眠の質向上機能を同時に訴求する、新規のヘルスクレームを行う届出が公開された。機能性関与成分はラフマ由来ヒペロシドおよび同由来イソクエルシトリン。ラフマ葉抽出物「ベネトロン」の製造販売を手掛ける原材料メーカーの㈱常磐植物化学研究所(千葉県佐倉市)が届け出た。

先月末から広がる撤回の動き

 この日のデータベース更新で、2015年4月の機能性表示食品制度施行以来の届出総数は8,000件を超えて8,015件となった。一方で、撤回届出の総数も1,000件の大台を突破し1,030件に迫る。届出全体の1割以上が取り下げられた計算だ。

 撤回届出は先月末から激増している。届出データベースによると、先月29日から今月13日までに合わせて145件の撤回届出があった。先月末までを期限に態度表明を迫られたナチュラルメディシン・データベース(NMDB)の利用規約変更に対処するため、販売予定のない届出商品を取り下げる動きが広がっているとみられる。データベースによれば、撤回を除く届出約7,000件のうち、実際に販売されている商品数は現時点でおよそ3,400と半数にとどまる。

【石川太郎】

2024年2月の機能性表示食品届出DB更新
【5日】肌の弾力維持、作用機序に抹消血流 松樹皮由来成分に新たな届出表示
33件が先月末に撤回届 ナチュラルメディシンDB利用規約変更が影響か
【6日】月経前メンタルケアで第2弾 ラフマ由来成分、常磐植物化学がSRで届出
【9日】撤回届が57件 先月末から激増、1週間で100件に迫る

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