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新規届出12件、撤回1月以降438件 【機能性表示食品届出DB更新】撤回の急増はNMDB著作権問題の影響

 消費者庁は12日、機能性表示食品の届出データベースを更新した。9社12件の新規届出を受付公開した。これらは1月25~26日に同庁へ届出が提出されたもので、食品の区分はサプリメントが7件、その他の加工食品が5件だった。新規成分による届出はなかった。

 医薬品メーカーのアリナミン製薬(東京都千代田区)は先月20日に公開された『ひざ腰習慣』に続き、2件目の公開となった。公開されたのは「ビフィズス菌MCC1274(B. breve)」を機能性関与成分とした『ビフィズス菌で記憶の習慣』で、「本品に含まれるビフィズス菌MCC1274(B. breve)は、健常な中高年の方の加齢に伴い低下する認知機能の一部である記憶力、空間認識力を維持する働きが報告されています。※記憶力とは、見たり聞いたりした内容を記憶し、思い出す力のことです」などと表示する。

 『ラクビ プレミアム』で知られる通販会社㈱二コリオ(東京都世田谷区)は、8商品目となる機能性表示食品が公開された。期待する機能性は、同品と同じ腸周りをターゲットにしている。「フコース」を機能性関与成分とした『フコジー』は、BMIが高めの20代成人を対象にしたサプリメントだ。同社は現在、腸をテーマに大学との共同研究を進めている。機能性表示食品による売上がほぼ9割を占めるという同社。今後、Web中心の広告からオフラインにも幅を広げ、バランスをオンオフのバランスを取る戦略を進める。

 その他、原材料メーカーの㈱常磐植物化学研究所(千葉県佐倉市)による「大豆イソフラボン」を機能性関与成分とした『健康経営サプリ 大豆イソフラボンネオ』と、機能性関与成分「イチョウ葉由来フラボノイド配糖体、イチョウ葉由来テルペンラクトン」を配合した『健康経営サプリ イチョウ葉ネオ』の2品が公開された。

 今回初めて届出が公開された企業として、ドクターズ製品の開発を行う㈱NIKU(東京都新宿区)、健康食品の製造・販売会社㈱ダイキョー(茨城県土浦市)がある。

 今回の公表においても22件と多数の届出撤回が報告されている。いずれも3月に入ってからのもので、森永乳業㈱(東京都港区)が16品目を取り下げた他、大正製薬㈱(東京都豊島区)が2品、日本コカ・コーラ㈱(東京都渋谷区)、ビューティサポー㈱(東京都中央区)、㈱エースベーカリー(愛知県小牧市)、㈱ダイセイコー(東京都中央区)がそれぞれ1品ずつを撤回している。

 機能性表示食品の撤回数は、届出情報データベース届出情報によれば今年に入ってからすでに400件を超える数が表示されている。(一社)日本健康食品・サプリメント情報センター(Jahfic)が運営するナチュラルメディシン・データベース(NMDB)の著作権をめぐる問題が業界に波紋を広げる中、撤回を強いられている事業者が急増しているようだ。また消費者庁には、jahficの求めに応じた事業者からの届出情報の変更届が多数寄せられているものとみられる。

【田代 宏】

2024年3月の機能性表示食品届出DB更新

【1日】3月最初の更新、新規届出5件 取り下げは15件
【6日】新規成分に6種アミノ酸と卵黄コリン 止まらぬ撤回届出、新たに40件

【11日】新規届出11件、うち3件に生鮮 激増の撤回届出、さらに49件増える

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