改正景表法（案）パブコメ結果公表 「確約手続運用基準」案など6項目
消費者庁は18日、改正景品表示法（景表法）の施行規則の一部を改正する内閣府令案などについて実施していた意見（パブコメ）を取りまとめ、その結果を公表した。
意見募集の対象事項は「不当景品類及び不当表示防止法施行規則の一部を改正する内閣府令（案）」、「不当景品類及び不当表示防止法の規定に基づく確約手続に関する内閣府令（案）」、「確約手続に関する運用基準（案）」、「不当景品類及び不当表示防止法第8条（課徴金納付命令の基本的要件）に関する考え方」の改定（案）、「適格消費者団体の認定、監督等に関するガイドライン」の改定（案）、「景品類等の指定の告示の運用基準について」の改定（案）など。
特定適格消費者団体（特非）消費者機構日本（COJ、東京都千代田区、菅波睦子理事長）は、「確約手続に関する運用基準」について、確約手続の対象外となる場合に「確約計画」における確約措置の典型例」などについてより厳格な言葉の定義を求めていた。これに対して消費者庁は、「事案ごとの個別具体的な一切の事情を踏まえて判断されることになる」と回答。
また、公表内容について、違反被疑行為とされた「広告表示の具体的内容」、「抵触する可能性のある景品表示法の条項、告示」、「事業者による被害回復措置の存在する場合はその情報確認と申告方法等」について明記すべきとした意見については、「御意見として承る。確約措置として一般消費者への被害回復が定められている場合、確約計画の公表に当たっては、必要に応じて、一般消費者が違反被疑行為者に当該措置についての問合せ等を行う際に必要となる事項等を公表する予定」としている。
（一社）日本経済団体連合会（東京都千代田区、十倉雅和会長）は、確約手続に関する運用基準（案）の 5（3）「確約手続の対象外となる場合」について、法案には「10年以内に、法的措置を受けたことがある場合」とあるのを「10年以内に、違反被疑行為に係る条項の規定と同一の条項かつ同一の行為類型に違反する行為について法的措置を受けたことがある場合」と修正すべきとした。
これに対して消費者庁は、「過去10 年以内に法的措置を受けた事業者は、過去の措置命令により再発防止を命じられていると考えられるところ、同命令に基づく体制整備等の取組は、同一の条項（号）に違反する行為に限定されるべきものではない。加えて、事業者は、景品表示法に違反する行為を未然に防止するために管理上の措置を講ずべき義務を負っているところ（景品表示法第22 条第１項）、過去10 年以内に法的措置を受けた事業者は、その際に管理上の措置を見直し、徹底すべきであったといえるにもかかわらず、当該事業者が、再度違反被疑行為を行ったということは、措置命令に基づく取組が不十分であった可能性が高いものと考えられる」などとし、却下した。
【田代 宏】
パブリックコメントの募集要領および結果はこちら（e-GOVより）
