措置命令の余波、取り下げがまた 【機能性表示食品届出更新】ヒドロキシチロソールなどで3社が判断
機能性表示食品の届出情報公開データベースの更新が8日にあり、消費者庁は計22件の新規届出を公開した。新たに公開したのは届出番号I401から同422までのサプリメント12件、それ以外の加工食品9件、生鮮食品1件。同時に、既存届出の取り下げに関する情報も更新した。先の措置命令の余波を受けた取り下げが数件、含まれる。
届出DBを見ると、先月末から今月1日までの間に、撤回届の提出が新たに4件あったとされている(8日午後5時現在)。このうち3件は、届け出ていた機能性関与成分にオリーブ由来ヒドロキシチロソールが含まれる。また同3件中1件は、同成分に加えて、モノグルコシルヘスペリジンを機能性関与成分として届け出ていた。同3件の届出情報は、消費者庁が現在、ホームページで公開中の「回答状況一覧」に含まれる。
一方、この日公開された新規届出の中にも、オリーブ由来ヒドロキシチロソールを機能性関与成分とするものがあった。同成分の研究レビュー報告を踏まえ、「抗酸化作用により血中LDL(悪玉)コレステロールの酸化を抑制させる」旨をヘルスクレームとする。形状はゼリーで、同成分の1日当たり摂取目安量は1.59mgに設定。最終的に論文4報を採用した研究レビューの結果、1日当たり1.59~15㎎の広い範囲で同機能が認められたとしている。先の措置命令が発表される3日前、6月27日付で届け出ていた。
届出DBによると、オリーブ由来ヒドロキシチロソールなどについて届出の取り下げを新たに決めたのは、㈱全日本通販(東京都杉並区)、㈱イワミズ(大阪市淀川区)、ファイテン㈱(京都市中京区)の3社。全日本通販では、モノグルコシルヘスペリジンも機能性関与成分にしたサプリメントの届出を取り下げた。
このほか、乳酸菌CP2998株を機能性関与成分とするサプリメントの届出をアサヒグループ食品㈱(東京都墨田区)が取り下げたという。高齢者の筋肉に及ぼす働きを背景に、歩行機能にかかわる有効性を表示するものだった。販売を終了するとされている。
【石川太郎】
〇2023年8月の機能性表示食品届出DB更新
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