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届出ガイドライン「できれば廃止に」 制度改正めぐり消費者庁、府令や告示で規定へ

 9月1日に改正・機能性表示食品制度の一部を施行する消費者庁は26日午前、報道関係者向けのブリーフィングをオンラインで開き、約1時間半にわたり、改正の概要を説明した上で質疑応答を行った。

 説明を行った同庁食品表示課保健表示室長は、質疑応答の中で、機能性表示食品の届出に関するルールを定めた制度運用通知である届出ガイドラインについて、「できれば廃止したいと考えている」と述べた。届出ガイドラインの内容は、食品表示法に基づく内閣府令の食品表示基準の他、来年4月1日に施行する内閣府告示に規定し、法的拘束力を持たせる方針を改めて示したかたち。現行の届出ガイドラインには記載されていないことを書き込む考えもあるという。

届出GLなど反映の告示、来年4月1日施行へ

 同庁は23日、機能性表示食品の新たな定義や届出者の遵守事項などを規定した改正食品表示基準を公布した(26日付既報)。同基準を直接の根拠法令とする改正機能性表示食品制度の施行期日は、9月1日と来年4月1日の2段階に分かれている。

 届出ガイドラインの内容の告示化は、今回の制度改正の一貫として行われるもので、届出実績のない新規の機能性関与成分などについて必要に応じて同庁での届出資料の確認期間を引き延ばす「120日ルール」も含め、来年4月1日に施行の上で即日実施が予定されている。

 今回の制度改正に合わせ、食品表示基準に基づく内閣府告示が2つ、新たに発せられることになる。1つは、機能性表示食品のサプリメント(天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品)の製造・品質管理の要件(義務)とするGMPの基準を示した告示で、9月1日までに公布される見通し。

 もう1つは、来年4月1日施行の規定に関する告示。今年度中の公布が予定されている同告示には、届出に使用する様式を含めた届出ガイドラインの内容が落とし込まれる他、事業者が健康食品の安全性や品質を自主的に確保するための指針、通称「3.11通知」(旧平成17年通知)の別添1の部分が反映される予定だ。26日の報道関係者向けブリーフィングで、保健表示室長は、同通知の別添2だけでなく別添1も告示化する考えを改めて伝えた。

 今年3月11日に厚生労働省が発出した「3.11通知」は、別添1の「錠剤、カプセル剤等食品の原材料の安全性に関する自主点検及び製品設計に関する指針(ガイドライン)」と、別添2の「錠剤、カプセル剤等食品の製造管理及び品質管理(GMP)に関する指針(ガイドライン)」の2つの別添で構成される行政通知で、現在の所管は消費者庁。別添1には、別紙として、「錠剤、カプセル剤等食品の原材料の安全性に関する自主点検フローチャート」が備え付けられている。

 主に最終製品について、GMPに基づく製造・品質管理の指針を示した別添2の内容は、今回の機能性表示食品制度の改正で、サプリメントを届け出る場合の要件となるGMPの基準を規定する告示に落とし込まれた。同庁は、別添1も法的拘束力のある告示に落とし込むことで、今回の制度改正ではGMPの義務を直接かけない原材料の安全性を確保したい考え。

【石川太郎】

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