1. HOME
  2. 学術トピックス
  3. 小林製薬、ニキビの原因と対策を研究 角栓内アクネ菌の殺菌評価方法を確立 

小林製薬、ニキビの原因と対策を研究 角栓内アクネ菌の殺菌評価方法を確立 

 小林製薬㈱(大阪市中央区、小林章浩社長)はこのほど、角栓内アクネ菌について独自の殺菌評価方法を確立したと発表した。また、ニキビの原因であるアクネ菌の殺菌効果について研究を進めていく中で、ニキビができやすい人の角栓の内部にはアクネ菌が多く存在していることを発見した。同研究成果は「第1回日本化粧品技術者会 学術総会」(12月5日~7日)で発表した。

 同社ではニキビの原因であるアクネ菌に着目し、その殺菌効果を向上させるため日々研究を行っており、8月にヘパリン類似物質にアクネ菌に対する殺菌剤の効果を高める作用があることを発見している。

 毛穴に詰まった角栓内にも細菌が存在し、ニキビができやすい人の角栓には細菌の構成比率としてアクネ菌が90%以上存在することを新たに発見した。ニキビができやすい人の角栓内にもアクネ菌が多く存在し、皮膚上だけではなく、角栓内に潜むアクネ菌も殺菌する必要があることが示された。

 また、角栓内部に多くの細菌、特にニキビができやすい人にはアクネ菌が多く存在していることを認めたことから、殺菌剤として医薬品などで配合されているイソプロピルメチルフェノールが角栓内の細菌に対して殺菌効果があるのか確認した。イソプロピルメチルフェノールを配合したモデル化粧水を調製し、採取した角栓をモデル化粧水に浸漬して細菌の生死を判別したところ、角栓内の細菌は死滅していることが確認できたという。

 さらに、人の角栓を模した疑似角栓を調製し、疑似角栓内にアクネ菌を均一混合することで、角栓内のアクネ菌殺菌効果を評価する方法を確立。コントロールとして水に浸漬した疑似角栓中のアクネ菌は減少しなかったのに対し、モデル化粧水に浸漬した疑似角栓中のアクネ菌は減少。この手法を用いれば、角栓内に存在するアクネ菌への殺菌効果を正しく評価できることが分かったとしている。

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ