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制度見直しめぐり120分超議論 消費者委・食品表示部会が示した山盛りの論点

 機能性表示食品制度の見直しに必要な「食品表示基準」(内閣府令)改正の方向性をテーマに6日夕開催された消費者委員会食品表示部会の会合は、約2時間50分に及んだ。部会を構成する各委員が、制度の現状、制度の見直しに対する疑問や要望などを2時間以上にわたり主張。委員会事務局によると、委員から寄せられた事前質問は、のべ100件を超えていたという。

 この日の会合には、制度を所管する消費者庁の審議官、食品表示課長、保健表示室長らが説明のため出席。質疑対応のため、厚生労働省の食品監視安全課及び監視指導・麻薬対策課の両課長も同席した。

その他のいわゆる健康食品はどうする?

 制度の見直しに向けて各委員が示した論点は、消費者委員会が今後諮問される食品衛生基準改正に関わる範囲を大きく超えた。各委員が精力的に発し続けた意見を聴くと、消費者庁の有識者検討会(機能性表示食品を巡る検討会)でも声が上がっていた、機能性表示食品以外の「いわゆる健康食品」に対する問題意識の強さがうかがわれる。

 「機能性表示食品に対する規制が厳しくなり、いわゆる健康食品に流れる恐れが懸念される」

 こう主張したのは森田満樹委員(Food Communication Compass代表)。「消費者にとってリスクの高い、(保健機能食品以外の)その他のいわゆる健康食品が市場に流通する恐れは依然として解決されていない」とし、「機能性表示食品だけでなく、いわゆる健康食品全体を見据えた施策の検討をお願いしたい」と消費者庁や厚労省に求めた。

 この訴えに対して、厚生労働省の食品監視安全課長は、施行後5年(2025年6月)の検討規定が設けられている改正食品衛生法の枠組みで、必要に応じて検討を進める方向性を示した。

 この方向性は、小林製薬「紅麹」問題を踏まえた政府の対応方針にも盛り込まれている。「更なる検討課題」として、「食品業界の実態を踏まえつつ、サプリメントに関する規制の在り方、許可業種や営業許可施設の基準の在り方などについて、必要に応じて検討を進める」とした。

 同課長の回答は、この方針を参照したもの。今回の制度見直しで、製造・品質管理について法令に基づくGMPが義務化される機能性表示食品以外の「サプリメント」の規制検討は、厚労省の他、食品衛生基準行政を所管する消費者庁によっていずれ着手されることになりそうだ。

(つづく)

【石川 太郎】

(冒頭の画像:7日夕開催された消費者委員会食品表示部会の様子)

関連記事:制度見直し急ピッチ 内閣府令改正案、20日にも消費者委で審議入りへ

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