乳幼児の腸内に長期定着するビフィズス菌を確認
(株)ヤクルト本社(東京都港区、根岸孝成社長)は25日、ヤクルト本社ヨーロッパ研究所(ベルギー)が、乳児期から幼児期までの腸内に長期定着するビフィズス菌を確認したと発表した。研究成果は学術誌「BMC Microbiology」に掲載された。
研究はベルギーで出生した12人を対象に、胎便(生後初めて排泄する便)、出生後3・7・30・90日、卒乳後(140±20日)、180日、約6歳時に、それぞれ採取した糞便をサンプルに使用。また被験者の母親から、出産前に採取された糞便(計2回)、出産後7・30日に採取した母乳をサンプルに用いた。
これらのサンプルから分離された菌株について、遺伝子タイピングに基づいて識別。さらに、長期定着した菌株が分離された被験者を対象に、乳幼児期の腸内のビフィズス菌構成を定量的PCRで調べた。
その結果、乳児期から幼児期までの間、腸内に定着し続ける菌株が存在すること、乳児のなかには腸内に母親と共通の菌株が存在し、その菌株が長期定着するケースもあること――などを確認したと報告している。