与那国の長命草、微量成分に着目
金秀バイオ 量産スケールで抽出可能に
ジヒドロピラノクマリン類 配合サプリを新発売
沖縄県与那国島産の「長命草」(ボタンボウフウ)を原料にした抽出物(エキス末)を配合したサプリメントを金秀バイオ㈱(沖縄県糸満市、宮城幹夫社長)が新たに開発し、今月1日から通販で販売を始めた。同製品について、今後、他社へのOEM供給なども手掛けていきたい考え。
この抽出物は、長命草に微量含まれるポリフェノールの一種、ジヒドロピラノクマリン類(プテリキシン、イソサミジン)を抽出・精製し、サプリメントや健康食品向け原材料にしたもの。ジヒドロピラノクマリン類の抗肥満機能に関する琉球大学熱帯生物圏研究センターの屋宏典教授らの研究報告に着目し、同成分の抽出法を確立していた琉球大の技術指導を受けながら、はじめて量産スケールで抽出できるようにした。今後、原材料販売を行うことも視野に入れている。
同抽出物には、ジヒドロピラノクマリン類がおよそ10%含まれる。プテリキシンとイソサミジンの比率に関しては、およそ9対1の割合でプテリキシンの方が多いとみられる。安全性に関してはAmes試験、急性毒性試験、28日間反復投与試験で確認した。
屋教授らは、プテリキシンに抗肥満活性があることを見出し、2014年に論文発表。その後、ジヒドロピラノクマリン類としても同様の活性があると発表していた。現時点では動物試験までの確認にとどまり、ヒトに対する有効性の検証が待たれる。
金秀バイオが1日から販売を開始したサプリメントは、『長命草ヘルスライト』(60粒入り2,916円・税込み)。1日摂取目安量2粒当たりに、与那国島産長命草由来ジヒドロピラノクマリン類を6.8mg含む。そのほか、ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンも同12mg配合した。
(冒頭の画像:金秀バイオで製造した与那国長命草エキス末)