ラクトフェリンにノロウイルス感染抑制作用
森永乳業(株)(東京都港区、宮原道夫社長)は10日、米国ミシガン大学との共同研究により、ラクトフェリンにノロウイルスのヒト細胞への感染抑制作用がある可能性を確認したと発表した。研究成果は、ペルーで来年開催される第14回国際ラクトフェリン会議で報告する。
研究では、ヒトの下痢便由来ヒトノロウイルスをヒト細胞に感染させる際に、ラクトフェリンを添加して培養。培養終了後、培養液に含まれるウイルスRNA(遺伝子)を抽出し、定量RT-PCR法でウイルスRNA量を測定した。
その結果、培養液に含まれるヒトノロウイルスのウイルスRNA量は、ラクトフェリンの添加によって減少したという。また、ヒト細胞内でヒトノロウイルスが複製する際に生じる2本鎖RNAに対し、抗体を用いて蛍光標識した結果、ヒトノロウイルスのみ添加したヒト細胞と比べて、ヒトノロウイルスとラクトフェリンを添加したヒト細胞では蛍光量が低下したと説明している。