消費者庁が11日に行った機能性表示食品の届出データベースの更新で、計18件の新規届出が公開された。既存届出の取り下げに関しては3件が追加されたが、6月末の措置命令を受けた同庁の対応とは無関係とみられる。

　同庁が新たに公開したのは、届出番号「I564」から「同581」までのサプリメント5件、サプリメント以外の加工食品11件、生鮮食品2件。生鮮食品の新規届出の公開は今月に入ってから初めて。ナリンジンを機能性関与成分とするグレープフルーツ2件を食品商社のWismettacフーズ㈱（神戸市中央区）が届け出た。

大塚食品、「ジャワティストレート」を届出

　サプリメントでは、ネットワークビジネス企業の㈱ナチュラリー・プラスからの届出が公開された。同社として3件目となる今回の届出では、機能性関与成分としてルテインとゼアキサンチンを配合する『スーパー・ルテイン』を届け出た。同商品名は、同社の主力商品名と同じ。同社が両成分を届け出るのは今回が初めて。

　また、サプリ以外の加工食品では、紅茶飲料『シンビーノ ジャワティストレート』の届出が公開された。届出者は大塚食品㈱（大阪市中央区）。紅茶ポリフェノールを機能性関与成分として届け出たもので、最終商品の臨床試験論文を科学的根拠に、食後血糖値の上昇を抑える機能を訴求する。

　紅茶由来のポリフェノールを機能性関与成分とする届出は昨年、三井農林㈱（東京都港区）が高分子紅茶ポリフェノール（テアフラビンとして）を届け出ていた。

アサヒグループ、L-92乳酸菌配合の青汁を新たに

　サプリ以外の加工食品では他に、アサヒグループ食品㈱（東京都墨田区）が大麦若葉青汁の届出を行い、公開された。機能性関与成分としてL-92乳酸菌を配合したもの。免疫ケア機能と鼻の不快感軽減機能を同時に訴求する。L-92乳酸菌で免疫ケア機能を訴求する機能性表示食品の届出はこれで9件目。サプリメントや各種飲料から青汁まで広がりを見せている。

　一方、既存届出の取り下げ3件は、GABAを機能性関与成分として配合した減塩ベーコンや減塩ロースハム。日本ハム㈱（大阪市北区）が届け出ていた。「商品廃止」のため取り下げるという。

【石川太郎】

（冒頭の画像：ナチュラリープラスが届け出たスーパー・ルテインの表示見本。消費者庁の届出データベース画面をキャプチャ。一部切り抜き）

○2023年9月の機能性表示食品届出DB更新
：【1日】2日連続の更新、新規届出12件公開
：【5日】19件追加で23年度551件に
：【6日】DB更新頻度が高まる　今月早くも3回実施、2日に1回のペース