スマホ時代の必需品になるか 【機能性表示食品届出DB更新】近見作業時のアイケア機能、サプリで提供
機能性表示食品の届出データベース更新が10日にあった。機能性表示食品のサプリメントとの関連が疑われる健康被害が明らかになる1カ月近く前、2月21日から同26日までに消費者庁へ提出された15社17件(サプリメント10件、サプリ以外の加工食品6件、生鮮食品1件)の新規届出が受付、公開された。17件中3件が、ビルベリー由来アントシアニンなどを機能性関与成分として配合し、「アイケア」機能を訴求するものだった。
「近見作業(手元でスマホなどを見る作業)をしたときの、眼の疲労感を軽減する機能や低下しがちな目の潤いをサポートする機能が報告されています」。こんなヘルスクレームを行う届出が公開された。機能性関与成分はビルベリー由来アントシアニン。
若年層から高齢者層まで使用しているスマートフォンのディスプレイを手元で見る行為を意味する「近見作業」時の目に対する有用性を訴求する機能性表示食品の届出は今月、初登場したばかり。初めて届け出たのは通信販売の㈱世田谷自然食品(東京都世田谷区)で、2日の届出データベース更新で公開されていた。機能性関与成分は、同じくビルベリー由来アントシアニン。
それに続いて届け出たのは㈱基理(東京都豊島区)で、『ミルトアルゴス240+M』を製品名とするサプリメントを届け出た。「スマホなどVDT機器の使用で眼に負担を自覚している。ただし眼の疾患を有しない健康な成人男女」を主な摂取対象者とする。
公開された届出資料によると、ヘルスクレームの科学的根拠として届け出た2つ(目の疲労感軽減/低下しがちな目の潤いサポート)のシステマティックレビュー(SR)をそれぞれ実施したのは、ビルベリーエキスをはじめとするダイエタリーサプリメント原材料メーカーの㈱オムニカ(静岡県裾野市)。
なお、新たに追加された撤回届出は、今月3日付で手続きのあった3件にとどまった。これで2015年4月の機能性表示食品制度施行以来の撤回届出件数は累計1,520件を超えた。終売などを理由に届出全体の約18%が自主的に取り下げられたことになる。
【石川太郎】
4月の届出DB更新:【2日】東洋新薬、コラーゲンで新規ヘルスクレーム 腰の不快感軽減
:【5日】小林製薬問題以降の撤回届出150件超える