サビンサ創業者、マジード氏が死去 【訃報】インド産ハーブの機能性、サプリメント市場に広げる
クルクミン高含有ウコン抽出物「C3コンプレックス」やピペリン高含有黒コショウ抽出物「バイオペリン」などといったサプリメント向け原材料の製造販売で知られる、サミ・サビンサグループの創業者で会長のムハマド・マジード氏が13日、死去した。75歳だった。
日本法人のサビンサジャパンコーポレーションによると、かねてより療養中だった。海外の業界専門メディアは、今後のグループの会長職について、娘のアンジュ・マジード氏が引き継ぐと伝えている。
マジード氏はインド南部のケララ州生まれ。1975年に渡米し、工業薬学博士号を取得した後、ファイザーなどの製薬会社勤務を経て1988年、サビンサ社を設立。インドの伝統医学、アーユルヴェーダをバックグラウンドに持つハーブを活用したサプリメント向け原材料の米国市場導入に成功したのを皮切りに、開発素材をグローバルに広げていった。
2000年に日本法人を設立。日本市場を重要視し、来日して顧客らとの交流も行っていた。日本法人設立20周年にあたる2020年はじめ、インド・ベンガルールの本社内で行われた、日本の健康食品業界専門記者のインタビューでは、日本は米国、欧州に並ぶ「大切な市場」だとコメント。また、「日本は常に良い機会を我われに与えてくれている。研究や分析などについて、サポートやアドバイスも貰っている。日本のために品質を高めていけるよう、絶えず努力していく。この先の50年も、日本でそのように活動していきたい」と語っていた。
(冒頭の画像:ムハマド・マジード博士。サビンサジャパンコーポレーションのホームページから)
関連記事
:サビンサ、顧客ら招き学術セミナー Sabinsa On Wheels、7年半ぶりに日本で開催
:ジェンダードに着目した素材提案 フェムテックだけでなくメンテックの観点からも