オキナワモズク由来フコイダンの製造・販売を行う㈱サウスプロダクト（沖縄県うるま市、伊波匡彦社長）はこのほど、オキナワモズク由来フコイダンで「NK 細胞の活性化（免疫細胞の活性化）」を、ヒト試験で確認したと発表した。

　同研究成果は、6月15日に、学術誌「Marine Drugs」に「The effect of ingestion of
fucoidan derived from Cladosiphon okamuranus Tokida on human NK cells: A randomized,
double-blind, parallel-group, placebo-controlled pilot study.」のタイトルで掲載された。

　これまでに同社が行った研究では、高分子のオキナワモズク由来フコイダンをヒトの血液、尿中から検出し、フコイダンが腸から吸収されることを明らかにした。また、モズクの摂取頻度は、フコイダンの吸収とヘリコバクターピロリ菌抗体価の陰性化に影響を与えることを報告した。免疫機能に関しては、オキナワモズク由来フコイダンがマウスの免疫細胞の増殖作用、マクロファージ貪食作用の活性化、IgG、IgM、IgAの抗体産生の亢進を報告している。

　試験は、オキナワモズク由来フコイダンの摂取が、健常成人の NK 細胞に与える影響を評価することを目的に、プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較法を使用してヒト試験を行った。　
　健康な男女にオキナワモズク由来フコイダンを配合した飲料（3g/100ml）と、含まない飲料を 12 週間経口摂取させ、NK細胞の活性化を調べた。
　その結果、オキナワモズク由来フコイダンを摂取した被験者で、NK 細胞の活性化を確認。そのなかでも、男性被験者のNK細胞活性が有意に高くなった。また、サイトカイン（IFN-γ）の濃度が、オキナワモズク由来フコイダンを摂取した群で増加傾向になったことから、フコイダンによるNK細胞の活性化は、サイトカイン（IFN-γ）などの関与が示唆された。

　同社では、「オキナワモズクは南西諸島固有種であり沖縄県の主要水産物。食生活に取り入れやすいモズクが健康維持の助けになるとともに、沖縄の水産業の発展に繋がることが期待される」としている。

問い合わせ先：㈱サウスプロダクト（TEL：098-982-1272、E-mail：m-tomori@south-p.co.jp）