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コーヒー由来の新規機能性関与成分 【機能性表示食品DB更新】UCC上島、トリゴネリンを届出

 機能性表示食品の届出データ更新が3日にあり、4月17日までに消費者庁へ提出された新規届出のうち13件(サプリメント5件、サプリ以外の加工食品7件、生鮮食品1件)が受付公開された。6月に入って初めての更新。新規の機能性関与成分や届出表示(ヘルスクレーム)が含まれる。

 この日公開された新規届出のうち、新規の機能性関与成分は「コーヒー由来トリゴネリン」というコーヒー豆に由来する成分。トリゴネリンは、植物に含まれるアルカロイドの一種。ユーシーシー上島珈琲㈱(神戸市中央区)が届け出た。

 届出表示は、「BMIが高めの方の日常のエネルギー代謝の一部である安静時のエネルギー消費の向上をサポートする機能」が同成分に報告されている旨。国内学術に昨年掲載された論文1報を最終的に採択した研究レビューを科学的根拠とする。

 届出商品はドリップタイプのレギュラーコーヒー。トリゴネリンは複数の機能性を持つとされる。ダイドードリンコ㈱(大阪市北区)は2022年2月、認知機能に及ぼす機能研究を筑波大学と共同で始めたことを発表していた。

アイケア関連で新規のヘルスクレーム

 他方、この日公開された新規のヘルスクレームは、「パソコンやスマートフォンなどのモニター作業における40代以降の方の視力の維持をサポートする機能があります」という目に対する働きを訴求するもので、最終製品の臨床試験に基づく。「視力の維持」を訴求する届出はこれまでなかった。

 一方で、医薬品との誤認を避ける注意表示がヘルスクレーム内に盛り込まれた。「本品は近視や遠視などの屈折異常を改善するものではありません」

 このヘルスクレームの機能性関与成分はアスタキサンチン。届出者は、これまでに13件の届出がある㈱元気生活(東京都中央区)。同社は届出資料で、視力の維持と健康維持・増進の関係について、「日常的にVDT作業負荷を実施することは、眼の機能を低下させるとともにQOLの低下につながると考えられる」とした上で、「視力の維持・改善はQOLを向上させ、VDT作業負荷によるストレス軽減に役立つことが大いに期待される」と、クオリティ・オブ・ライフ向上との関係を説明している。

マスリン酸、1日あたり30mgで「握る力を維持」

 この日は他に、植物由来の筋肉ケア成分、マスリン酸の新たな届出が公開された。これまでの届出商品では、1日あたり60mg摂取する必要があったが、今回の届出では、新たな臨床試験論文を踏まえ、半分の30mgに減らした。

 ヘルスクレームは、「日常的な運動と併用することで、年齢とともに低下する握る力を維持する機能があることが報告されています」。届出者は、マスリン酸含有オリーブ果実抽出物を開発し、原材料販売などを手がけるニップン㈱(東京都千代田区)。

 なお、既存届出の取り下げについては5件が追加された。いずれも主に販売終了に伴う届出撤回。

【石川 太郎】

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