キッコーマン、南米事業の展開を本格化
キッコーマン㈱(東京都港区、中野祥三郎社長)は2日、グループのキッコーマンブラジル商工有限会社が、ブラジル工場で生産したキッコーマンしょうゆの出荷を開始すると発表した。同社は、米国2拠点、欧州1拠点、アジア4拠点のキッコーマンしょうゆの海外生産拠点を有し、キッコーマンブラジル社は海外における8番目のしょうゆの生産拠点となる。
同社は、2018年に策定した長期ビジョン「グローバルビジョン2030」のしょうゆグローバル戦略の中で、“2020年代に南米事業を成長ステージへ”という目標を掲げている。今回のブラジルにおけるキッコーマンしょうゆの生産・出荷開始を契機に、今後、南米における事業展開を本格化させる。
これまで同社は、南米各国において、米国産やシンガポール産のキッコーマンしょうゆなどを輸入し、販売を行ってきた。
ブラジルでは18年に、キッコーマンブランドのしょうゆ加工品などの委託製造・販売を開始した。20年3月、キリンホールディングス㈱からキッコーマンブラジル社の前身であるAzuma Kirin Indústria de Bebidas e Alimentos Ltda.(アズマキリン社)の全株式を取得、子会社化し、ブラジル市場への本格参入を開始した。今回、キッコーマンブラジル社で、主に既存の設備を活用し生産したキッコーマンしょうゆの出荷を開始し、ブラジル国内でのキッコーマンブランドの浸透を進める。