オリザ油化、届出サポートの充実図る 【機能性表示食品特集】現在10素材15機能をさらに
健康食品原材料メーカーのオリザ油化㈱(村井弘道社長)が機能性表示食品対応素材を増やしている。5月時点で10素材15ヘルスクレームまで拡大。最終商品販売会社に提供可能な届出サポートの幅をさらに広げる目的で、論文投稿準備を進めていたり、研究レビューを行っていたりする素材はさらに多数に上る。現状、届出実績が1素材に限られる「排尿ケア」にもチャレンジ中だ。
高めの尿酸値ケア、ルテオリンの届出伸びる
オリザ油化が現在までにラインアップしている機能性表示食品対応素材のうち最も届出件数の多いのが「菊の花エキス」(機能性関与成分:ルテオリン)だ。高めの尿酸値を下げる働きが報告されている旨を表示できるもので、届出件数は現在30件余り。販売大手も複数社が届け出ている。現在、尿酸値をめぐる機能性表示食品の届出総数は70件余りと、およそ半分弱を同素材が占めることになる。
また、今年3月に届出実績を作ったばかりの「生コーヒー豆エキス」(同:コーヒー生豆由来クロロゲン酸類)が早速、動きを見せている。同成分について他社が届出実績をあげていた食後の血糖値上昇抑制に加え、体重などの減少サポートに伴うBMI改善といったウェイトマネジメント(体重管理)機能のダブルヘルスクレームを可能にしたことで、引き合いを集めている。
他に、昨年から対応素材ラインアップに加わった「ブロッコリースプラウトエキス」(同:スルフォラファングルコシノレート)も引き合いが増加傾向だ。機能性表示食品の登場によって市場創出が始まった健常者の肝機能ケアを訴求できる素材。この領域で先行していた同類の素材に比べ、機能性関与成分を高濃度化したブロッコリースプラウトエキスを開発、1日あたり摂取粒数の低減を実現した。
シーベリー由来成分で排尿ケア 実現目指す
一方、今後注目されそうなのが「シーベリーエキス」。今のところ機能性表示食品対応素材ではないが、性別を問わないかたちの排尿ケア機能にかかわるヘルスクレームを実現しようと、さまざまな取り組みが進められている。機能性関与成分は、同エキスの有効成分として規格化されているウルソール酸となる見通し。これまでに何度か届出資料の修正を行っているが、同社の村井社長は、「待って頂いている企業が多い。(女性の排尿ケアで届出実績をつくったクランベリーに含まれる)キナ酸と差別化できるヘルスクレームが可能になるよう努力している」と話している。
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