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インタビュー~(株)FID取締役COO 岡野孝太郎 氏

<オンオフ融合マーケティングを提供>

 同社はASP型ECサイト構築システムや、マーケティングオートメーションを主軸に、インターネットの総合支援サービスを行う。そのほか、コンサルティングから運営代行、物流やコールセンターまで、トータルソリューションも行う。自らの通販事業者としての経験を生かし、顧客目線の支援を心掛けているという岡野孝太郎氏に話を聞いた。(聞き手・文:藤田 勇一)

 ――どのようなサービスを展開しているのか?

 岡野 当社は、定期購入のための機能を備えたECショップ構築ASPの『侍カート』を開発・販売するシステム会社としてスタートした。健康食品や化粧品の通販会社を支援している。今年で9期目に突入した。現在は、ECシステムだけでなく、CRMに特化した『MOTENASU(モテナス)』を開発・販売している。物を売るだけではなく、売れ続けるためのマーケティングを支援する会社でもある。ただ単に道具を売るシステムベンダーではなく、顧客に寄り添い、その使い方はもちろんとして、その道具を活用して売り上げを伸ばし続けるための支援を行っている。

 ――業界内で差別化するための工夫は?

 岡野 確かに、ECシステムを提供する同業他社は多く、市場は飽和状態となっている。当社を知っていただくきっかけや、最初の問い合わせも圧倒的に『侍カート』が多い。お客様としては、どこのシステムが良いのか判断しにくい状況となっている。一方、CRMシステムの『MOTENASU』は、おもてなしの心遣いを取り入れたMA(マーケティングオートメーション)システムで特許を取得している。こうしたECシステムとCRMシステムの両方を扱っているのは日本では当社だけのため、両面から支援できるという部分で優位性が高い。そのため、案件としてはECシステムの話から入ることが多いが、結果的にはCRMも含めて総合的に支援してほしいという相談が多い。

 ――現在の社内的な立場は?

 岡野 当社には取締役として入社し、現在はCOOを務めている。事業運営全般を業務範囲としている。具体的に言うと、システム開発以外の業務全般である。会社として売上を作り、発展させていくための全ての部分を担当している。もちろん、顧客の声をフィードバックして、売れる物、お客様に喜ばれる物を作るためのエンジニアとのディスカッションは、常に行っている。新規顧客の獲得も重要なミッションだが、既存顧客が成功するためのサポートも重視した対応を行っている。当社代表が言う「顧客第一主義」の実行責任者といったところだ。

 ――これまでの経歴は?

 岡野 化粧品・健康食品のEC通販会社に約8年半在籍した。当時は、当社のクライアントだった。サイトやシステムを管轄するIT事業部や、物流事業部、広告運営などのダイレクトマーケティング事業部などを経験した。当社代表の和田と会食する機会があり、通販会社の現場経験を買われて当社に入社した。実際、通販事業者目線の提案が、クライアントからは高く評価されていると感じている。

 ――今後の目標は?

 岡野 BtoBの事業については、月次や四半期、半期単位で数字を追いかけることが多いと思うが、前職のBtoC事業と同様に日々の数字を追いかけている。そのため、常に自らが先頭に立ち、行動することを心がけている。こうした姿勢を見せることで、社員の良き手本になりたい。

 ――ありがとうございました。

【プロフィール】
 2011年に通販とECに興味を持ち、化粧品・健康食品の通販会社に入社。情報システム部門、物流部門、DBマーケティング、ダイレクトマーケティング部門のマネジメントを歴任。コールセンターの立ち上げや物流センターの移転、ECサイトの運営も兼務。 18年に㈱FID取締役に就任。19年にEC支援事業、CRM支援事業の事業統括責任者として、取締役COOに就任。趣味はドライブ。

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