アレルギー表示に関する報告書を公表 消費者庁が「くるみ」の義務表示化に向けて
くるみアレルギーの急増を受けてアレルギー表示の義務化を決めた消費者庁は7日、「食物アレルギー表示制度に関する実態調査業務調査報告書」ならびに「令和3年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書」を相次いで公表した。
調査研究事業報告書では、即時型食物アレルギーの原因食物の中ではクルミが463 例と、全体の56.5%を占める木の実類の中で最も多く、全体に対しても7.6%を占め、落花生の6. 1%を上回っている。
また、ショック症状を引き起こした原因食物の上位3品目はこれまで、鶏卵・牛乳・小麦だったが、木の実類が第3位に浮上。その中ではクルミが58例・8.8%とトップだった。
木の実類が増加した理由について報告書は、「さまざまな観点から検討すべき課題」としながらも、2005 年以降のクルミの年間消費量とカシューナッツやアーモンドの年間輸入量が漸増している関係から、国内消費量の増加が要因の1つと考えられると考察している。
「食物アレルギー表示制度に関する実態調査業務調査報告書」では、欧米を中心とした各国の食物アレルギー表示制度の実態が報告されている。