医薬品製造販売のアリナミン製薬㈱（東京都千代田区）が機能性表示食品を消費者庁に届け出ていたことが、19日の届出データベース更新で分かった。同社からの届出が受付公開されるのは初めて。N-アセチルグルコサミン（NAG）とモリンガ種子由来グルコモリンギンを機能性関与成分として配合したサプリメント『ひざ腰習慣』を届け出た。

　ダブルヘルスクレームを行う。届出表示は、NAGについて、「歩行や階段の昇り降り時における、ひざ関節の悩みを改善する」働き。またグルコモリンギンについて、「日常生活で疲れを感じやすい方の一時的な身体的疲労感を軽減し、腰の負担を感じやすい方の腰の不快感を和らげる」働きがそれぞれ報告されている旨。アリナミン製薬は以前から通信販売などで健康食品を展開している。今後、機能性表示食品市場に進出することになりそうだ。

ファーマテック、5-ALAをSRで

　19日の届出データベース更新では、10社13件（サプリメント9件、サプリ以外の加工食品4件、生鮮食品ゼロ件）の新規届出が公開された。

　昨年12月28日から同31日までに同庁へ提出されたもので、原材料事業者のファーマテック㈱（東京都中央区）からの届出も含まれる。同社として初の届出公開。KIYAN PHRMA㈱（旧ネオファーマジャパン㈱）の代理店として原材料販売を行っている5-アミノレブリン酸リン酸塩（5-ALA）を届け出た。届出表示は、仕事による一時的な疲労感を軽減させる旨で、科学的根拠はシステマティックレビュー（SR）。5-ALAの疲労感軽減機能が、SRで届け出されるのは今回が初めて。

増え続ける撤回届　新たに21件

　一方で、撤回届の増加が一向に収まらない。この日の更新でも21件が一度に追加された。今月14日と15日の2日間に提出されたもので、先月末以降の撤回届は合計160件を超えた。年間に公開される新規届の1割以上に相当する数が、わずか半月で取り下げられたことになる。ナチュラルメディシン・データベース（NMDB）の利用規約変更が直接的に影響しているとみられる販売予定のない届出の撤回は、今後しばらく続きそうだ。

【石川太郎】

2024年2月の機能性表示食品届出DB更新
：【5日】肌の弾力維持、作用機序に抹消血流　松樹皮由来成分に新たな届出表示
：33件が先月末に撤回届　ナチュラルメディシンDB利用規約変更が影響か
：【6日】月経前メンタルケアで第2弾　ラフマ由来成分、常磐植物化学がSRで届出
：【9日】撤回届が57件　先月末から激増、1週間で100件に迫る
：【15日】新規届出31件、撤回届出53件　届出総数8,000件突破、撤回も1,000件超に
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