【年頭所感】保健機能食品制度の見直しを提言
(公財)日本健康・栄養食品協会(JHNFA) 理事長 矢島 鉄也 氏
新しい年を迎え、謹んで皆様方からの当協会事業へのご理解、ご支援に対し御礼申し上げます。
協会では昨年「日健栄協の考える健康食品の体系図」を作成し、会員及び関係者の皆様のご意見も伺いながら、さまざまな議論を進めているところです。
「日健栄協の考える健康食品の体系図」ではStep Up で業界全体の底上げを図ることを目指しています。まず、最初のStep Upですが、第三者認証制度の活用を推奨することで、安全性と製品品質の確保を行い、粗悪品を排除しようとするものです。
次に第2のStep Upとして、機能性表示食品についての届出の簡素化、質の向上、特定保健用食品への格上げを目指します。
第3のStep Upは、特定保健用食品は、制度の発足以来30年を経過し、機能性表示食品との棲み分けや、時代の変化への対応等の課題が顕在化しております。そこで、国の健康施策とタイアップするなどして、特定保健用食品の活用・普及拡大を図るとともに、申請予定事業者と一体となって新たな疾病リスク低減表示トクホの許可取得を目指します。
さらに、本年はこのようなStep Upを合言葉にした取り組みにチャレンジする他、保健機能食品制度全体の見直しについても、提言が出来ればと考えております。
一方、「特別用途食品」については、昨年は、新規格「とろみ調整用食品申請支援事業」を通じ、7品目の許可という成果を上げましたが、今後は「サルコペニア用食品」規格の提案、誤嚥を防ぐ「えん下困難者用食品」申請促進に取り組んで参ります。新領域の開拓として、「フレイル予防」を推進する(一財)医療経済研究・社会保険福祉協会の取り組みに、食品の認証制度の専門家として参画して参ります。