㈱エミネット（鳥取県米子市、内田幸男社長）は、鳥取県米子市にある健康食品・化粧品の通販会社。1994年7月に、㈱米吾の里(エミネット関連会社)設立に始まる。95年にマイタケエキスの開発、機能性評価の研究を開始。98年に高純度液体フィッシュコラーゲン『天使のララ』を開発した。2000年3月に米吾の里から健康事業部を独立させ、美と健康をテーマに㈲エミネット(現 ㈱エミネット)を設立。同年4月に高純度液体フィッシュコラーゲン『天使のララ』の通信販売を開始した。

『天使のララ』をより進化させる

　コラーゲン自体の知名度がほとんど無い中、世の中にその存在と良さを啓蒙したいとの思いから、2000年4月に『天使のララ』が発売された。発売当初は、コラーゲンの知名度の低さに加えて、インターネット通販ではなく、今でいうオフラインによる販売のため、1件ずつ丁寧に説明してようやく売れるという状況だったと内田幸男社長は振り返る。02年に、CS放送でインフォマーシャルを開始。売上は発売当初の約100倍まで拡大したという。
　08年に、女優の羽野晶紀さんがテレビの情報番組で、同品の体験談を発言。「偶然に偶然が重なり、一気に知名度が向上。売上はさらに数倍となった」（内田社長）という。
　同社では、13年ごろから『天使のララ』を機能性表示食品として届出を行う準備を開始。3種類の臨床試験(過剰摂取安全性確認試験、長期摂取安全性確認試験、有効性確認試験)を実施。19年6月に、届出が公表された(届出番号：E29)。「魚うろこ由来コラーゲンポリペプチド」を機能性関与成分として含有。表示内容は「顔肌の水分量を保ち、顔肌の潤いに役立つ機能があります」。

新規獲得のプロモーションを強化

　同社では、機能性表示食品の届出公表と同時にプロモーションを予定していたが、ほぼ同時期にコロナ禍となり、計画変更を余儀なくされた。その後約3年間、新規獲得のための広告出稿を自粛。既存客への影響はほぼなかったというが、新規客は大きく減少し、売上はコロナ前の約20億円から、18億円に落ち込んだ。
　そこで同社では、4月から改めてプロモーション活動を開始。さまざまな媒体への露出を増やし、3年間で落ち込んだ新規客の獲得に注力する。また、過去に行った臨床試験で得られたエビデンスをさらにブラッシュアップさせ、現在の「顔肌」以外の新たなヘルスクレーム取得を目指している。内田社長は、「ダブル・トリプルのヘルスクレームで『天使のララ』を進化させ、より多くの消費者に届けたい」と話す。

海外展開も強化

　同社では、『天使のララ』をタイ国食品医薬品承認局（FDA）に登録申請し、このほど認証を取得した。同国で展開する日本のドラッグストアの店舗網を使い、まもなく販売を開始する。タイで取得できたことで、隣国のベトナムでの取得も視野に入っており、今後、ASEAN地域への展開を強化する方針だ。
　また同社では、「商品の原点はまず原料から」をコンセプトに、原料の産地や環境、生育した過程など、さまざまな条件を比較した上で質を見極め、厳選している。こうしてこだわり抜いた原料の特性を最大限に生かし、手間を惜しまず丁寧につくりあげることを大切にしている。製造は全て、FSSC22000認証を取得した日本国内工場で行っている。研究に関しては、外部機関と連携し、医科学的な観点も踏まえた最先端の技術や高度な知識をもとに、深く可能性を追究している。品質の維持・向上に努め、より良い商品の開発を目指している。

【藤田　勇一】

（下の写真：『天使のララ』新パッケージ/同社提供）

COMPANY INFORMATION
所在地：鳥取県米子市上福原5-14-21（本社）
TEL：0859-33-2841
URL：https://www.emi-net.co.jp/gold/
事業内容：美容・健康関連商品の製造・販売

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