『ネスレ ミロ』が50周年 【周年記念商品&企業2023】「子どもも大人もおいしく健康」をテーマに販促強化
商品開発から発売へ、そこでヒットした商品が次に目指すのがロングセラーだ。しかし、コアとなる支持層は時代と共に移り変わる。紹介するのは、ブランドを次世代に伝え、ファン層の開拓に注力を続けてきたからこそ節目となる周年を迎えた商品群。そのプロセス、歴史もまた深い味わいをもっている。
『ネスレ ミロ』(ネスレ日本(株))
1934年にオーストラリアで誕生し、日本では73年から発売を開始した『ネスレ ミロ』。大麦の発芽のための成長力を取り込み、成長期の子どもに必要な栄養素とエネルギーがバランス良く含まれていることから、発売当初から子ども向けのコミュニケーションを続けてきた。
近年は健康志向の高まりから、女性に不足しがちな鉄が摂取できるとSNSで話題になったことにより大人の飲用も増加。鉄・カルシウム・ビタミンDを含む栄養機能食品であることから、今日では、大人の健康習慣に欠かせない飲料としての認知も進み、2021年10月には甘さひかえめタイプの『ネスレ ミロ オトナの甘さ』も市場に投入。好評を得ているようだ。
また、SNSでは、牛乳に混ぜる以外の方法で『ミロ』を飲用する声が数多く寄せられており、新しい楽しみ方が広がっていることが分かる。そのため同社の公式Twitterアカウントでは、アーモンドミルクや豆乳など、多種多様な組み合わせのレシピを紹介している。
半世紀の節目を飾るキャンペーン第1弾は、「3月7日から1カ月間、それぞれの思い出が詰まった“『ミロ』の味”をTwitterで募集した。『母親の愛がこもった味』など心温まるエピソードも歓迎」(同社)としていた。
『ミロ』のさらなる飲用層の拡大に向けて、市場を盛り上げていく構えだ。
【堂上昌幸】
(冒頭の写真:パウチタイプとなった現在の『ミロ』/下の写真:今では懐かしい瓶詰めだった『ミロ』/いずれも同社提供)