β-グルカンやオリゴ糖の効果も根拠なし、新型コロナに便乗
<インフルエンザなどへの効果も十分な情報見当たらず>
β-グルカンやオリゴ糖などのプレバイオティクスが新型コロナウイルスに効くという情報が流布されているが、(国研)医薬基盤・健康・栄養研究所は22日、そうした効果は確認されていないと否定した。
新型コロナウイルスと同じウイルス性感染症のインフルエンザに対する効果についても、論文検索によって調査した結果、予防効果を検討した論文はなかった。
上気道感染症に対する効果については、成人の発症数の低下を示す論文が1報あるものの、効果が認められなかった論文も2報見つかった。
調査結果から、新型コロナウイルスをはじめ、インフルエンザやウイルス性呼吸器疾患に対し、プロバイオティクスが効くという十分な情報はないと結論づけた。
同研究所では、これまでに「ビタミンD」「納豆」「オリーブ葉エキス」「マヌカハニー」「水素水」「乳酸菌・ビフィズス菌などのプロバイオティクス」「ニンニク」「ビタミンC」「タンポポ茶」と、今回の「β-グルカンやオリゴ糖などのプロバイオティクス」を対象に調査を実施。
その結果、全ての素材・成分で、新型コロナウイルスに効くという情報がないことが判明。さらに、インフルエンザなどへの効果も、十分な根拠は見当たらなかった。