第一三共ヘルスケア、「DNS」を譲受 スポーツニュートリション領域に進出
第一三共ヘルスケア㈱(東京都中央区、内田高広社長)がスポーツニュートリション領域に進出する。11日、プロテインを含むスポーツサプリメントブランド『DNS』を手がける㈱DNS(東京都港区、中川淳社長)との間で、同ブランド及び関連資産の譲受契約を同日締結したと発表した。譲受対象製品は、スタンダードからハイスペックまでのプロテインをはじめサプリメント、ドリンクになるとしている。
DNSは、2000年に立ち上がった日本発のスポーツサプリメントブランド。主な販売チャネルはスポーツ量販店を中心にEコマースも。アスリートからスポーツ愛好家までの幅広い層に利用されており、プロ・アマスポーツチームが導入してもいる。第一三共ヘルスケアは発表で、DNSを譲受することで「日々の健康に欠かせない栄養・運動分野への本格的な参入を果たし、生活者のQOL(生活の質)向上に貢献していく」とコメントした。
第一三共ヘルスケアが製造販売などを手がける消費者向けのヘルスケア製品群は現在、OTC医薬品からスキンケア化粧品や機能性表示食品(サプリメント)などにまで広がっている。その中でDNSを譲受する目的について同社は発表で、「健康志向の一層の高まりとともに、今後もプロテインおよびサプリメントの需要は持続的に拡大していくことが見込まれる」と説明。そのうえで、自社で保有する製品開発力や販売ルートを活用しながらDNSの一層の拡大を目指すとともに、ブランドの強化と付加価値の更なる向上を図る、とした。スポーツニュートリション以外の領域や顧客層の開拓も視野に入れる。
DNSは、スポーツアパレル「アンダーアーマー」の輸入販売など、スポーツ関連事業を手がける㈱ドームが2000年に立ち上げたスポーツサプリメントのブランド。16年に国際的なアンチ・ドーピング認証プログラム「インフォームドチョイス」を日本で最初に導入するなど、国内スポーツニュートリション領域の成長けん引役を果たした。20年に投資ファンドの日本産業推進機構グループがドームからDNS事業を買収。それ以降、新設された㈱DNSがDNS事業を展開してきた。ドームは22年、伊藤忠商事㈱の傘下に入った。
(冒頭の画像:DNSのロゴマーク。DNS社ホームページから/文中の画像:第一三共ヘルスケアが譲受するDNSブランドの主な製品。同社の報道発表資料から)
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