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ピセアタンノール、SIRT1増やす 森永製菓、臨床試験で確認し論文発表

 森永製菓㈱(東京都港区、太田栄二郎社長)が手がける機能性表示食品対応素材に、長寿遺伝子とも呼ばれるサーチュイン遺伝子(SIRT1)を増加させる働きのある可能性が、基礎疾患のない成人男女を対象にした臨床試験で示唆されたという。機能性関与成分のピセアタンノール(ポリフェノールの一種)を一定量含有するパッションフルーツ抽出物に確認されたもので、プラセボ摂取群との比較で有意な増加が認められたという。同社が9日、発表した。

 同社の発表によると、この研究では、基礎疾患の疑いのないBMI20~45の20~60代男女を対象に、1日あたり100mgのピセアタンノールを含む飲料を2週間摂取してもらい、血中のサーチュイン遺伝子発現量の変化をプラセボ飲料摂取群と比較。そして281人の解析対象者全てを解析したところ、ピセアタンノール摂取群は摂取1週間後の時点で、サーチュイン遺伝子発現量がプラセボ群との比較で有意に増加していた。

 層別解析も実施。その結果、BMI30以上の試験参加者で摂取1週間後、60代の参加者でも摂取1週間後及び2週間後に、ピセアタンノール摂取群に同遺伝子の発現量の有意な増加が認められた。さらに男女別の解析では、BMI30以上の男性・女性全体及びBMI20以上25歳未満の女性に、摂取1週間後、同遺伝子の有意な増加がピセアタノール摂取群に見られたほか、閉経後女性では摂取1、2週間後に、やはりピセアタノール摂取群に有意な増加が見られたという。

 森永製菓は2012年までにパッションフラワーの種子からピセアタノールを工業的に抽出、機能性食品原材料として製造できるようにし、16年から「パセノール」の製品名で原材料供給を始めていた。19年以降、肌のうるおいを守ったり、脂肪を消費しやすくしたりする働きが報告されている機能性表示食品対応素材として、自社及び他社からの届出が進んでいる。

 今回の研究成果をまとめた論文は、海外の査読付きオープンアクセスジャーナル『Life』にこのほど掲載された。論文タイトルは、「Piceatannol Upregulates SIRT1 Expression in Skeletal Muscle Cells and in Human Whole Blood: In Vitro Assay and a Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Parallel-Group Comparison Trial」

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