ハウス食品G、売上、前年比5.3%増 『C1000』がプロモーション強化などで売上拡大
ハウス食品グループ本社㈱(東京都千代田区、浦上博史社長)はこのほど、2025年3月期(24年4月1日~25年3月31日)決算短信を発表した(連結)。売上高は対前年比5.3%増の3,154億1,800万円、営業利益は同2.7%増の200億400万円だった。
同社グループは、24年4月からスタートした第八次中期計画において、“「食で健康」クオリティ企業への変革<第二章>グローバルなバリューチェーン(以下「VC」)構築による成長” をテーマに掲げ、グローバルにVC体制を構築し、将来に向け持続的に成長できる礎を築くと同時に、資本コストを意識した経営に向けて、ROIC(投下資本利益率)を新たな経営指標として導入するなど、企業価値向上に向けた取組を進めている。
健康食品事業を担うハウスウェルネスフーズ㈱は、国内事業のさらなる収益基盤強化とグローバルでの機能性素材系バリューチェーンの構築に取り組んでいる。ビタミン事業は『1日分のビタミンゼリー』の販売が国内ゼリー市場の競争激化もあり前期並みで推移した一方、『C1000』の販売がプロモーションの強化や第4四半期連結会計期間に発売したバラエティ品の貢献により売上が拡大した。その結果、同事業の売上高は170億4,300万円(前年比1.1%増)、営業利益は24億3,700万円(同1.1%減)となった。
海外食品事業は、主要3エリア(米国・中国・タイ)の持続的成長に向けた基盤強化と課題解決に取り組んでいる。米国の豆腐事業は、ハウスフーズアメリカ社の販売がチャネル別営業施策により伸長したが、キーストーンナチュラルホールディングス社の販売苦戦に伴う収益性低下をカバーできず増収減益となった。中国のカレー事業は、家庭用事業がコロナ禍の影響で膨らんだ社内在庫・流通在庫の適正化に注力したことで減収減益、業務用事業は外食を中心に新規顧客開拓が進み増収増益となった。
東南アジアで展開する機能性飲料事業は、タイ国内のビタミン飲料市場の再構築に取り組み、主力製品『Cvitt』の販売が回復したことから増収増益となった。その結果、海外食品事業の売上高は624億700万円(同10.7%増)、営業利益は30億4,400万円(同0.8%減)となった。