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国内化粧品市場が拡大~富士経済調査 スキンケア市場1.4兆円、フレグランス市場500億円に

 ㈱富士経済(東京都中央区、菊地弘幸社長)はこのほど、スキンケア、フレグランスの国内化粧品市場を調査、その概要を公表した。2023年度のスキンケア市場は前年比3.4%増、来年度は3.2%増を見込んでいる。

 同調査では、化粧品市場のうち、スキンケア8品目、フレグランス4品目の市場把握に加えて、インバウンド需要の変化や韓国コスメのトレンド、今後の市場の方向性なども捉えた。ヘアケア・ヘアメイク、メンズコスメティックス、メイクアップ、ボディケアの4カテゴリーの化粧品市場については今後調査を行う予定としている。

スキンケア市場で韓国コスメの存在感増

 調査によると、スキンケア市場の市場規模は、23年が1兆3,519億円(前年比103.4%)、24年は1兆3,956億円で同103.2%の見込み。
 23年は、マスクを外す機会が増加したことでフェイスラインや肌のたるみなど「マスクだるみ」ケアへのニーズがさらに高まり、リフトアップ効果を訴求した美容液やクリームなどが好調だった。配合成分に対する消費者の関心が高まっており、成分を訴求した商品の投入も活発に見られた。
 24年は、「朝ビタ・夜レチ」といった美容液の使い分け提案がみられるほか、外資系プレステージブランドを中心に価格改定に伴う購入単価アップが予想される。また、インバウンド需要についてもさらに回復が進み、市場は引き続き拡大すると見ている。

 美容意識の高い消費者は、すでに多くのスキンケアアイテムを使用しており、今後の市場拡大には一般消費者によるスペシャルケアアイテムなどの使用の定着が重要になると見る。一方で、SNSなどの影響もあり、消費者の美容意識は年々上昇。アンチエイジングケア開始の若年化や男性ユーザーの掘り起こしなども進んでいることから、高機能・高単価商品のユーザー層も広がり、今後も市場は拡大を続けるとしている。韓国コスメもその存在感を増しており、効果実感の高いマイクロニードルやグルタチオンといった、「美容医療」をコンセプトとした新規成分を配合した商品が需要を獲得している。

フレグランス市場は引き続き拡大

 23年は、外出時の使用機会が回復したことからギフト需要も高まった。三越伊勢丹のフレグランスイベント「サロン ド パルファン」の継続的な開催で、フレグランスに関心を持つ消費者が増加。メゾンフレグランスやニッチフレグランスなどが好調だったことから、市場は前年比二桁増の500億円となった。

 24年は、円安や輸送費高騰の影響から価格改定が行われたほか、インバウンド需要の取り込みも活発なことから、市場は拡大すると見ている。価格帯別では、ファッションフレグランスの好調に加えて、高価格なメゾンフレグランスブランドや小容量の複数香調をセットにしたコフレなどが伸長していることから、単価1万円以上の比率が上昇しており、24年には200億円超えが見込まれるとしている。

 調査結果の詳細は「化粧品マーケティング要覧 2024 No.1」にまとめている。

【藤田 勇一】

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