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VDとオメガ3に免疫疾患軽減効果?
世界の健康栄養ニュース「LINK de DIET」より

 (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所(東京都新宿区)の研究連携推進室はこのほど、世界の最新健康・栄養ニュース「LINK de DIET」で、ビタミンDおよびオメガ3(n-3)系脂肪酸サプリメントの摂取が自己免疫疾患の発症リスクを下げるようだ、との米国ハーバード大学などからの研究報告を伝えた。

 研究チームは、2万5,871人の米国の成人に対し、自己免疫疾患の発生率に対するビタミンDとオメガ3系魚油サプリメントの効果を検証するランダム化プラセボ対照臨床試験を実施した。平均年齢は67歳で、女性が51%、非ヒスパニック系白人が71%を占める。

 参加者は、試験参加時に、年齢・民族・居住地域・収入・教育・生活習慣・体重・病歴・食事とサプリメントの使用に関する情報を提供。ビタミンDとオメガ3系脂肪酸の血中濃度も測定した。

 また、ビタミンD(2,000IU/日)摂取群とプラセボ(偽薬)摂取群、オメガ系脂肪酸(1,000mg/日)摂取群とプラセボ群のグループにランダムに割り当てた。さらに、平均5.3年間にわたって診断された関節リウマチ・リウマチ性多発筋痛・甲状腺疾患・乾癬などの自己免疫疾患について報告した。

 症例は医療記録を使用して確認。確実性のための文書が不十分なものは、「可能性のある」ケースとして分類した。

 試験の全期間、確認された自己免疫疾患は、プラセボ群の155人と比較して、ビタミンD群は123人の参加者で診断され、相対発症率は22%低かった。

 オメガ3系脂肪酸群では、プラセボ群の148と比較して130の確認症例が診断された(15%の減少)が、統計的に有意な結果は得られなかった。

 しかし、可能性のある症例を含めると、オメガ3系脂肪酸サプリメントは、プラセボと比較して18%の割合で有意に減少。時間との有意な相互作用があり、より長くサプリメントを摂取するほど強い効果を示したという。

 試験の最後の3年間だけを考慮した場合にも、同様の結果が見られた。ビタミンD群はプラセボ群よりも確認された症例が39%少なく、オメガ-3系脂肪酸群はプラセボ群よりも確認症例が10%少なかった。ビタミンDとオメガ3系脂肪酸の両方のサプリメントは、プラセボ単独と比較して自己免疫疾患を約30%減少させたという。

 米国高齢者において、ビタミンDとオメガ3脂肪酸のいずれかのサプリメントまたはその組み合わせを5年間、毎日摂取すると、自己免疫疾患の発生率が低下し、2年後の効果はより顕著になるという最初の直接的な証拠だと研究チームは結論している。

出典:『英国医学雑誌(BMJ)』 (論文要旨)

(以上、「LINK de DIET」より)

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